さくら崩れて崖っ縁 残り36Hに逆転懸ける「やるしかない」

[ 2013年11月30日 05:30 ]

2番、ギャラリーが見つめる中、リカバリーショットを放つ横峯

女子ゴルフツアー ツアー選手権リコー杯第2日

(11月29日 宮崎県宮崎市 宮崎カントリークラブ=6451ヤード、パー72)
 賞金ランク2位の横峯さくら(27=エプソン)が崖っ縁からチャージに出る。4オーバーの76を叩き、通算6オーバー、150で14位から20位に後退。最低でも単独8位以内に入らないと賞金女王が消滅する中、残り36ホールでの巻き返しを誓った。賞金ランク1位の森田理香子(23=リコー)は73と崩れながらも前日14位から12位に浮上。大山志保(36=大和ハウス工業)が71にまとめ、通算4アンダーで首位を守った。
【第2R成績】

 遠のく女王の座を横峯はしっかりと見つめていた。ホールアウト後に初めてリーダーボードを確認すると、森田とは3打差。首位とは10打差の20位だった。それでも、投げ出すつもりはない。「諦めれば凄く楽になるけど、ゴルフは何が起こるか分からない。受け入れてやるしかない」と力強く言い切った。

 今季の平均バーディー数は3・69で全体2位だが、2日間を終えてバーディーは1つ。パーオンは8回で、ホールを重ねるごとにボギーが増えていった。8番で1つ落とし、迎えた9番。今大会初めてバーディーを奪うと「やっときた」と笑顔を見せた。喜ぶのもつかの間、10番をボギーにすると、15番は第1打を林に打ち込み、17番は3パット。18番を含めインで4つ落とした。

 ただ、「ゴルフは何が起こるか分からない」ことは身をもって知っている。思い起こされるのは09年大会。賞金ランク2位で臨んだ横峯には優勝しか女王への道は残されていなかった。最終日は首位と5打差の5位と厳しい状況で迎えた。しかし、終盤にチップインや、バウンドでボールがカップにぴたりと寄るラッキーなバーディーが続くなど69をマーク。賞金ランク1位の諸見里を逆転して歓喜の涙を流した。残り2日。36ホールは巻き返しには十分だ。

 「練習場ではいいショットを打てているが、変な力が入っているかなという気がします」。最近5戦で2勝を挙げている実績から見れば2日間1バーディーで終わるはずがない。「試行錯誤をして私にとってのベストを見つけるしかない」と言うが、既に「テークバックのタイミングが早い」と巻き返しのポイントも見つけた。森田が現状の12位で終えたなら、横峯は単独7位以内で女王となる。眠れる能力を呼び起こし、27歳が勝負に出る。

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