さくら 逆転賞金女王へ心・技・体そろった!

[ 2013年11月28日 05:30 ]

練習ラウンド中、ファンの声援に手を上げ答える横峯さくら

 女子ゴルフの今季最終戦、LPGAツアー選手権リコー杯は28日に宮崎・宮崎CC(6451ヤード、パー72)で開幕する。賞金ランク1位の森田理香子(23=リコー)を約280万円差で追う同2位の横峯さくら(27=エプソン)は、27日は9ホールを回り調整。この日からメンタルトレーナーが合流し、大会4日間は父・良郎氏もコースに駆けつける予定。自宅から通勤するなど心・技・体のそろった横峯が“チームさくら”の総力を挙げて頂上決戦に臨む。

 11月とは思えぬ南国の強い日差しの下、横峯がマイペースで最後の調整を行った。午前11時30分。練習もせず、向かった先は10番ティー。キャディーと会話をしながら3度素振りをすると、第1打で力強いドローボールを繰り出し、インの9ホールを回った。決戦を控え「今は落ち着いてます。あしたどういう気持ちになるか。緊張すると思うけど受け入れてやりたい」と覚悟を示した。

 逆転女王へ準備は整えた。まずは「心」だ。6月から指導を受けるメンタルトレーナーの森川陽太郎氏が合流。「緊張するかも」と話す横峯に、森川氏は「緊張していたら緊張したまま、感情に対し素直にプレーしたらいい」との言葉を贈った。無理に落ち着こうとすると余計な焦りを呼ぶが、感情を受け入れることでむしろ余計な力は入らない。賞金ランク順の組み合わせとなる初日は森田と同組。「(女王争いを)意識しまくってほしい」とアドバイスした。

 「技」も頼もしい存在がいる。今季の平均パット数は1・75で全体1位と絶好調だが、不安があるとすればパーオン率69・50%で全体14位のショットだ。それでも初日からはコーチの父・良郎氏が会場に訪れる予定。ジュニア時代からスイングを見る父がいれば問題があってもすぐに修正できる。

 そして「体」。コースと同じ宮崎市内の自宅から車で20分の距離を“通勤”する今大会は、家族と過ごすことでリラックス。コンディションが万全の状態で臨めていることは過去2勝のデータが示している。

 賞金ランク1位の森田とは約280万円差。「楽しむ余裕はない」と言うが、「毎日アンダーで回ったらチャンスがあると思う」と言い切った。総力を挙げて09年以来の女王の座をつかみ取る。

 【横峯の最終戦優勝】

 ☆06年大会 2日目に通算4アンダーで首位に立ったが、3日目に諸見里に並ばれる。それでも最終日に67で回り、大会史上最大となる2位に7打差をつけて圧勝。公式戦初勝利を飾った。

 ☆09年大会 賞金ランク2位で迎え69で首位発進。女王には優勝しか望みはない中、その後スコアを落として最終日を首位と5打差の5位で迎える。しかし、最終日に69で回り大会2勝目。史上最大となる約4400万円差をひっくり返して1位の諸見里を逆転した。

続きを表示

2013年11月28日のニュース