長島 今季初V!ソチに前進「おっさんなので早く内定を」

[ 2013年11月19日 05:30 ]

スピードスケートのW杯第2戦男子500メートルで今季初優勝し、表彰式でメダルを手にする長島圭一郎

スピードスケートW杯第2戦最終日

(11月17日 米ソルトレークシティー)
 男子500メートルで長島圭一郎(31=日本電産サンキョー)が日本記録に0秒03に迫る34秒24の自己ベストをマークし、W杯で今季初勝利、通算12勝目を挙げた。15日に優勝した加藤条治(28=日本電産サンキョー)に続いて底力を発揮し、日本勢が2連勝。女子1000メートルは小平奈緒(27=相沢病院)が従来の日本記録を0秒07更新する1分13秒98で7位。男子5000メートルは格下のBクラスでウィリアムソン師円(18=山形中央高)が6分24秒81の日本ジュニア新記録をマークした。

 長島は100メートルを9秒52で飛び出し先行。第2カーブの出口で大きく膨らみ、わずかにバランスを崩したが、スピードを落とさず、ゴールまで滑り抜けた。自ら「ミスしてもすぐに修正できて、大きなミスにならなかった」と及第点をつけた。

 バンクーバー五輪金メダル牟テボムと同走。「本番もそうなるかもしれないのでバリバリ意識した」と燃えた。課題の第1カーブも無難に回り「良くはなった」と手応えの残る34秒24は今季世界最速。春から体づくりに取り組んだ成果が表れた。

 「道具は気にしない。大事なのは脚」と言うが、開幕前の記録会で低調に終わり、シーズン開幕直前の10月末に靴と刃をバンクーバー五輪で使ったものに戻した。変形や劣化を防ぐため押し入れにしまっていた切り札が再び威力を発揮した。

 W杯代表選考を兼ねた10月の全日本距離別選手権では1本目でトップタイムをマークしながらレース間にスケートの刃で右手親指に裂傷を負い、2本目はフライングで失格。それでも昨季実績から代表に選出された。

 「おっさんなので早く内定をもらった方が楽。一発でAクラスに上がって表彰台を獲る」と宣言した通り、W杯開幕戦(カナダ・カルガリー)は格下のBクラスの出場ながら最速タイの記録を出した。そしてこの勝利で五輪代表に前進。「やっとこれから五輪に向けて気持ちを切り替えていける」。ベテランには、金メダルしか見えていない。

 【男子】▽500メートル (1)長島圭一郎(日本電産サンキョー)34秒24(2)R・ムルダー(オランダ)34秒25(3)牟テボム(韓国)34秒28(6)及川佑(大和ハウス)34秒49(12)加藤条治(日本電産サンキョー)34秒64(14)羽賀亮平(日本電産サンキョー)34秒67 

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