桃子 攻めて復活2位!日米シード確保へ崖っ縁

[ 2013年10月25日 06:00 ]

10番、豪快にティーショットを放つ上田桃子

女子ゴルフツアーNOBUTA GROUPマスターズGCレディース第1日

(10月24日 兵庫県三木市マスターズゴルフ倶楽部=6445ヤード、パー72)
 国内最高の賞金総額1億4000万円のビッグトーナメントが開幕し、日米ともに賞金シード圏外の上田桃子(27=フリー)が首位と1打差の好スタートを切った。08年以来参戦してきた米ツアーからの撤退を決めて臨んだ一戦で攻めのゴルフを披露。5バーディー2ボギーの69をマークした。賞金ランクトップの森田理香子(23=リコー)が68で今季初の首位発進となった。
【第1R成績】

 昔の自分を取り戻した。インから出て3ホール目の12番パー5。1メートル弱のパーパットがカップに蹴られて外れると、上田は鬼の形相に変わった。プレー中に喜怒哀楽を表に出すのは、21歳で賞金女王となった07年のころと一緒。一度トイレに入って怒りを静めると、戦闘モードに入った。

 「トップ10に入るだけじゃ意味がない。優勝するなら攻めていかないと」。直後の13番で7メートルのバーディーパットをねじ込むと、17番パー3は5Iで1・5メートルにつけてバーディー。4番パー3でも6Iで1メートルにつけた。「ピンを刺せるように攻めていくゴルフをしないと今後のゴルフ人生もつまらないものになる」。不振に陥った今季は米ツアーで無難なプレーに徹するようになっていたが、帰国を機に開き直り、首位と1打差につけた。

 覚悟を決めた。米ツアーの賞金ランクは現在、シード権を得られる80位に及ばない86位。ウエーティングでの出場の可能性があるミズノクラシック(11月8日開幕、スポニチ主催)の結果にもよるが、08年から参戦してきた米ツアーから撤退する方針を固めた。カリフォルニア州に借りた家も引き払う予定だ。だが、昨季賞金シードを失った日本ツアーの賞金ランクも約643万円で76位。次戦の森永製菓ウイダーレディース終了時で70位に入らなければ、ツアー出場権を懸けた2次予選会(11月6~8日)に参加せざるを得ない。

 過去に予選会に参加したのは、プロテストに合格した05年だけ。日米通算9勝の元賞金女王は「米ツアーが今年終わって日本の予選会に行こうが、はい上がるだけ」と言い切った。しばしばアドバイスを受ける男子プロの谷口徹から「下克上や。おまえには下がない」とハッパをかけられたことも笑って打ち明けた。

 今大会で単独3位(賞金980万円)以上なら、予選会の免除どころか昨年の賞金シードラインの約1658万円に近づく。雌伏の時を経て、上田が一気に攻めに転じる。

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2013年10月25日のニュース