小林 メジャー初V 披露宴打ち合わせ流れるも「最高のプレゼント」

[ 2013年10月22日 06:00 ]

優勝した小林正則は青空に向かってガッツポーズ

日本オープン最終日

(10月21日 茨城県つくばみらい市 茨城ゴルフ倶楽部・東コース=7320ヤード、パー71)
 悪天候で20日から順延された最終ラウンドを行い、小林正則(37=フリー)が6バーディー、2ボギーの67で回って3打差を逆転し、通算10アンダー、274で初優勝した。ツアー通算3勝目で国内メジャー初制覇。首位で出た小田孔明(35=フリー)は1バーディー、3ボギーの73と伸ばせず、3打差の2位に終わった。
【最終R成績】

 攻めの一打でメジャータイトルを引き寄せた。2位の小田に2打差で迎えた18番パー5。グリーン手前に池とバンカーがある。第1打を右のバンカーに入れた小林は迷った。グリーンまで226ヤード。2オンを狙うか、刻むか。「守って勝ったことなどない。4(バーディー)を取れば負けないし、いくしかない」。腹をくくり3Uで放ったショットは幅約10ヤードの花道を駆け上がり2オン。2パットで優勝を決めた。

 「疲れたというか、ホッとした。(小田)孔明も気持ちを入れていたし、諦めない強い気持ちでやった。最後まで気を抜いた一打はなかった」。優勝カップを手に心地よい疲労感に包まれた。首位で出た小田は千葉・東京学館浦安高の3年後輩。3打差を追いかけて最終組でマッチレースを展開。8番で3メートルのバーディーパットを決めて追いつくと、10番のバーディーで抜け出した。

 1メートル86の長身で平均飛距離290ヤード。ミスを恐れショットが打てなくなる「ショットイップス」を04年ごろから患った過去を持つが、尾崎将司、直道、水巻らベテランの助言を受け、徐々に復調。11年に35歳でようやくツアー初勝利にたどり着くと、昨年も1勝。この日も好調なアイアンショットに支えられた。この日は17ホールでパーオン。「ほぼ完璧だった」。課題だったパットは9月にクロスハンドに変えてから距離感が良くなり、2週前にパターのグリップを太くしたことでストロークが安定した。

 スタート前、麻理子夫人(25)に「優勝する」と宣言していた。7月31日に結婚したばかりで来年1月30日に浦安市内のホテルで披露宴を行う。この日は打ち合わせとタキシードの採寸をする予定だった。最終ラウンドが順延されキャンセルとなったが、愛妻は「優勝は最高のプレゼント」と喜んだ。

 欧州ツアー、アジアンツアーに参戦するなど海外志向が強い。この優勝で国内ツアーの5年シード、来年の全英オープンの出場権を得た。小林は「欧州に挑戦したい」と海外で戦う決意を口にした。

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