天理大 無期限活動停止 大野主将はく奪 暴行4人は停学

[ 2013年9月6日 06:00 ]

 天理大柔道部で発覚した暴行問題で、同大は5日、全学協議会を開き、同部の活動の無期限停止と藤猪省太(しょうぞう)部長、土佐三郎監督の解任を決めた。

 暴行現場にいた世界選手権73キロ級金メダリストの大野将平も主将を解任され、学長からの厳重注意処分。また暴行した4人の4年生は30日の停学処分となり、奈良県警は暴行した部員ら関係者に任意で事情を聴く方針を固めた。

 世界一となった大野には、今後いばらの道が待ち構えることになった。鈴木光事務局長は「対外試合禁止処分という考えもあったが、より厳しい処分として活動禁止ということ」と重い処分であることを強調した。

 柔道部の活動再開について山田常則副学長は「再発防止策が確認できてから」としたが、どのように策を決めるかや後任監督、部長について「柔道関係者と相談したい」と時間がかかることを示唆した。大野は全日本柔道連盟(全柔連)の強化指定選手に選ばれているが、今後の代表としての活動について、全学協議会では議題に上らなかったという。山田副学長は「早急に決めたい」としたが、次の目標と掲げていたグランドスラム東京大会(11月29日、東京体育館)の出場はほぼ絶望的な状況だ。

 卒業後は旭化成に進む予定だが、来年4月の全日本選抜体重別選手権は世界選手権(ロシア)の最終選考試合。問題が長期化すれば大野の大会連覇は戦わずして消滅することになる。

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2013年9月6日のニュース