サントリー 史上2チーム目3連覇へ好スタート

[ 2013年8月31日 06:00 ]

<サントリー・NTTコミュニケーションズ>前半終了間際、サントリー・小野沢がトライを決める

トップリーグ第1ステージ第1節第1日

(8月30日 秩父宮)
 サントリーが王者の力を見せつけた。今季から2ステージ制を採用したトップリーグが開幕。昨季は史上初の無敗で優勝を飾ったA組のサントリーは昨季MVPのフランカー、ジョージ・スミス(33)のトライなどでNTTコミュニケーションズを32―6で退けた。王者サントリーは04~06年の東芝以来、史上2チーム目の3連覇へ好スタートを切った。

 身上とする“アグレッシブ・アタッキング・ラグビー”に新たな武器が加わった。前半29分。ロック真壁主将が「ことしはセットプレーからもチャンスがつくれる」と話したように、相手ボールのスクラムを押して、ターンオーバーからスミスがトライ。セットプレーに定評のあるNTTコムのお株を奪う攻撃に大久保監督も「強い意志を持って攻めてくれた。成長につながる」とフィフティーンを称えた。

 今季から実施されるスクラムのルール改正を受け、肉体改造にはこれまで以上に時間を割いた。もともと強じんなフィジカルには定評があるサントリーだが、FWの体重は1人平均2キロ増えた。また、サントリーで2季目を迎えた大久保監督は、クラブハウスのミーティングルームにモニターを設置。選手が自由にビデオでその日の練習内容を確認できる環境をつくった。「パフォーマンス向上には最高のパフォーマンスを見ることも必要」(大久保監督)とスーパーラグビーやオールブラックスの試合も再生し、選手のモチベーション向上につなげた。

 開幕戦を勝利で飾ったサントリーだが、前半は4つ奪ったトライも後半はわずかに1つ。大久保監督は「狭いエリアに人をかけすぎた。9、10番のアタック方向に改善が必要」と分析。真壁主将も「後半は攻撃が雑になった」と内容には満足していない。貪欲に強さを求める王者が3連覇に向けて力強いスタートを切った。

 ▽トップリーグ日程と方式 今季から2ステージ制に移行。チーム数は14から16に増加。昨季の成績を元に、第1ステージ(8月30日~10月27日)は8チームずつの2組に分かれて1回戦総当たりで争い、各組上位4チームが第2ステージ(11月30日~14年1月19日)のA組、下位4チームがB組に入って再び1回戦総当たりを実施する。同ステージA組4位までがプレーオフ(14年2月1、2日。決勝は9日)に進む。

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2013年8月31日のニュース