高藤、男子60キロ級16年ぶりV 浅見は3連覇逃す

[ 2013年8月27日 07:17 ]

男子60キロ級で初優勝し、笑顔でメダルを掲げる高藤直寿

 柔道の世界選手権第1日は26日、リオデジャネイロで男女各1階級を行い、男子60キロ級で20歳の高藤直寿(東海大)が初優勝した。女子48キロ級の浅見八瑠奈(コマツ)は決勝でウランツェツェグ・ムンフバット(モンゴル)に一本負けし、3連覇は成らなかった。

 初出場の高藤は決勝でアマルトゥブシン・ダシダワー(モンゴル)に優勢勝ちするなど堂々とした闘いぶりで5試合を勝ち抜いた。昨夏のロンドン五輪で金メダルゼロと惨敗した日本男子は好スタートを切った。

 男子60キロ級での世界選手権制覇は1997年大会の野村忠宏(ミキハウス)以来9大会、16年ぶり。国際柔道連盟(IJF)によると20歳2カ月での優勝は、87年大会の無差別級を19歳7カ月で制した小川直也らに次いで日本男子で史上3位の若さとなった。男子の最年少優勝は18歳5カ月で2007年大会の100キロ超級を制したテディ・リネール(フランス)。

 浅見はロンドン五輪代表を目前で逃した悔しさを晴らせなかった。日本勢が女子48キロ級で優勝できなかったのは2005年カイロ大会以来。

 ▼高藤直寿の話 あこがれの舞台で試合ができて楽しかった。柔道をやってきたご褒美だと思って、自分の好きなように動いた。井上監督のために、何が何でも金メダル第1号という気持ちもあった。ここ(世界選手権)はゴールじゃない。

 ▼井上康生・日本男子監督の話 高藤はけがもあったが、全身全霊を懸けて強い気持ちで闘ってくれた。心から褒めてあげたい。今の目標は世界選手権優勝だろうが、それ以上のものがある。また一から頑張っていかなければならない。

 ▼浅見八瑠奈の話 悔しい。金メダルを取ることで皆さんに恩返しができると思っていた。一番になれなくて本当に申し訳ない。(今後は)自分と向き合い、もう一回ゆっくりと考えたい。

 ▼南條充寿・日本女子監督の話 浅見は気持ちを入れ込みすぎて、初戦から本調子ではなかった。いろいろな経験があっての今大会だから、この敗戦を見直す時間が必要だ。ここで腐ってしまう選手ではない。(共同)

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