谷亮子氏 監督でも金!?将来的な代表指導に意欲

[ 2013年8月27日 06:00 ]

国際柔道連盟の殿堂入りを果たし、式典に出席した谷亮子氏

 世界柔道開幕に先立ち、25日には国際柔道連盟(IJF)の殿堂入り式典が行われ、00年シドニー五輪と04年アテネ五輪で金メダルに輝いた谷亮子氏(37)と日本男子監督の井上康生氏(35)を含む18人が新たに選ばれた。現在は参院議員、そして全日本柔道連盟(全柔連)の理事として現場とは距離を置く谷氏だが、将来的な代表監督就任にも意欲を示した。

 世界の柔道セレブが集うパーティー会場でも谷氏の存在感は際立っていた。殿堂入りの賞状とメダル、帯を受け取り、英語で感謝のスピーチ。それまでの登壇者よりも一層大きな拍手を浴びた。

 谷氏は「大変名誉なことで感謝したい」と語った上で「日本の柔道を国際的にも、IJF内部でも発信できるようにしたい」と目標を掲げた。全柔連の上村春樹前会長がIJFの理事を退任し、今後ますますの影響力低下が危惧される日本柔道界。海外でも知名度抜群の谷氏は「世界を一つにつなげる役割を果たしていきたい」と日本柔道の“代表”として活動する考えを示した。

 一方で別の“代表”への興味も抱いている。一緒にフォトセッションを行った井上監督に「監督業はどうですか?」と尋ね、「自分でやってる方が気が楽かもしれませんね」という返答には笑顔でうなずいた。今は参院議員を務め、全柔連の女性理事にも就任。しばらく手が回る余裕はなさそうだが「そういう話があればぜひお受けしたい」と指導者としての現場復帰にも意欲を示した。

 「選手が憧れを抱いている人が引っ張っていくのはいいこと」と井上監督を例に挙げたが、それならば谷氏も理想の代表監督候補の一人になるはず。「私も町道場出身ですから、後進を育てることへの意欲はある」。議員の任期は残り3年。そこから指導者の勉強を積むとしても、今すぐは難しい。それでも、いつかは“ヤワラジャパン”を率い、世界選手権に帰ってくる谷氏の姿が見られるかもしれない。

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2013年8月27日のニュース