山県、疲労で「カチカチ」も“手応え”10秒23

[ 2013年7月29日 06:00 ]

男子100メートルを10秒23で優勝した山県(右)

 最大の敵は疲労だ。陸上のトワイライト・ゲームスが28日、東京・代々木公園陸上競技場で行われ、男子100メートルで世界選手権(8月、ロシア・モスクワ)代表の山県亮太(21=慶大)が10秒23で優勝。9秒台どころか自己ベストの10秒07にも遠く及ばなかったが、確かな手応えはつかんだ。

 今月ユニバーシアードに出場した疲労のため、レース前の練習では絶不調に近い状態。それでも、自身想定の10秒3台よりもタイムが良く、「疲労がある中では良かった」と汗を拭った。

 開幕まで2週間を切った世界選手権へ、鍵を握るのがコンディションだ。春先のフレッシュな状態での体のエネルギーを100とすると、現在は70くらいという。「疲れがたまっていて足が全然、動かない。カチカチです」。今後は休養と、はり治療などで調整する。「世界選手権は真っ白な状態でいきたい。疲れを抜いていけば、(10秒)0台や自己ベストも狙える」。蓄積する疲労を置き去りにした時、日本人初の9秒台が見えてくる。

 ≪リレーでも闘志≫山県は男子100メートルの前に、世界選手権の日本代表として400メートルリレーに出場。100メートル10秒01の記録を持つ桐生は全国高校総体を控えているため参加しなかったが、藤光―山県―高瀬―飯塚のメンバーで38秒90をマークした。バトンパスがスムーズにいかず日本記録38秒03には遠く及ばなかった。山県は「表彰台を狙えるメンバーがそろっている。実現可能な目標としてやっていく」とメダル獲得へ闘志を燃やしていた。

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2013年7月29日のニュース