桐生 向かい風も自己2番目記録10秒17で圧勝!

[ 2013年6月15日 06:00 ]

男子100m決勝、10秒17の大会新記録で優勝した洛南・桐生(中央)

陸上全国高校対抗選手権近畿予選会第2日

(6月14日 奈良・鴻ノ池陸上競技場)
 好タイムで圧勝だ。男子100メートル決勝で8月の世界選手権(モスクワ)代表の桐生祥秀(17=京都・洛南高)が、10秒17の大会新記録で連覇を果たした。4月にマークした10秒01に次ぐ自己2番目の記録を叩き出した後は、アンカーを務めた400メートルリレーも優勝。2種目で全国高校総体(7月30日開幕、大分)の出場を決め、15日は200メートルに登場する。

 ワンダーボーイが本気になった。予選、準決勝とラストは流していた桐生が、決勝はトップスピードのままフィニッシュ。向かい風0・2メートルの中、自己2番目の10秒17の好タイムをマークした。3週連続の大会出場で、このレースが16本目。「10数本走っている中で、向かい風でセカンドベストが出た。前より強くなったし、安定してタイムを出せるようになった」と笑みを浮かべた。

 先週の日本選手権では山県に0・14秒差の完敗。スタートで出遅れ、上体を早く起こしすぎたのが敗因だった。この日は号砲に鋭く反応すると、15歩まで前傾姿勢を保ってスムーズに加速。「日本選手権で見つけた課題をうまいことできた。悔しさを受け止めて、スタートから後半の流れをうまいことつくりました。体がブレずにゴールできて、(10秒)1台で良かった」。2位に0・43秒の大差をつけ、格の違いを見せつけた。

 30日には世界最高峰・ダイヤモンドリーグ(英国・バーミンガム)の100メートルに参戦。日本代表の遠征ではないため、紺色のランニングにピンクのパンツという洛南高のユニホームで臨む。プライベートも含めて、自身初の海外。03年世界選手権金メダルのキム・コリンズら海外の強豪と、日本の高校生が同じスタートラインに立つ。「これからも、ケガなく安定したタイムを出していけるようにしたい」。15日には200メートルに出場。衝撃のレースで、世界進出に弾みをつける。

 【男子100メートル】(1)桐生祥秀(京都・洛南高)10秒17=大会新(2)寺田クウィニィ桂上(大阪・大阪高)10秒60(3)薬師寺亮(大阪・大手前高)10秒66

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2013年6月15日のニュース