58歳の中嶋 終盤失速6位も「まだやれるという気持ちに」

[ 2013年6月3日 06:00 ]

<ダイヤモンドカップ最終日>6番、ティーショットを放ち打球の行方を見つめる中嶋。右は松山

男子ゴルフツアー ダイヤモンド・カップ最終日

(6月2日 茨城県東茨城郡大洗町、大洗ゴルフ倶楽部=7190ヤード、パー72)
 松山にも負けない声援を受けた中嶋は、優勝争いを続ける中で21歳の勝者の底知れぬ力を肌で感じた。

 技術的には「(クラブの)フェース面の使い方がうまい」と表現したが、強調したのは精神面の強さ。難コース・大洗での逃げ切り優勝に「辛抱強いね。勢いだけでなく地に足の着いたゴルフをする」と語る。21歳ながらティーショットで3Wやユーティリティーを使い分け、トラブルにも冷静に対処する姿に「短気は損気ということわざがあるが、彼は全く逆。ムチャをせずできることをしっかりこなす」と“脱帽”した。

 今季5試合で優勝、2位が各2回の成績に「毎週、期待に応えて優勝争いを演じるのは質の高さ」と指摘。さらに、全米オープン(13日開幕、米ペンシルベニア州メリオンGC)に出場する松山の海外メジャー制覇の可能性を聞かれると、全米プロシニアで勝った井戸木を例に出し「井戸木も勝ったんだからね。シニアのつかない大会でも」と決して夢物語でないとの見方を示した。

 一方で58歳の中嶋自身も健在ぶりをアピールした。松山との優勝争いで、8番のバーディーで10アンダーとし単独トップに立ち「流れが来た」と感じた。ところが、直後の9番で第1打を左林に入れ、1メートルのパットも外し痛恨のダブルボギー。後半はチャンスをつかめず、15番のボギーで力尽き6位に終わったが「まだやれるという気持ちになった。最終日、最終組は張り合いがあるね」と満足そうに振り返った。

 来週からは2週連続でシニアツアーに出場する。「シニアも頑張るけど、俺はツアーの選手。ジャンボにも言っておいてよ」とあらためてジャンボの55歳7カ月29日を更新する、ツアー最年長優勝への挑戦を誓った。

 ▼2位・金亨成 チャンスはいっぱいあったけど、ものにできなかった。優勝は意識してなかったが、これもゴルフ。(終盤の2ボギーで2週連続優勝ならず)

 ▼2位・S・J・パク 今週は僕の番じゃなかっただけ。結果はどうあれ、学ぶことができるのがゴルフの面白さ。(松山に1打差で迎えた最終ホールでボギー)

 ▼6位・小平智 2番は林から出せず、バンカーにも入れてしまった。3日間ダブルボギーがなかったのに悔しい。2週連続で優勝争いをしながら崩れて、この経験を生かして次も頑張りたい。(74と乱れる)

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2013年6月3日のニュース