錦織 初の3回戦進出!日本男子で39年ぶり快挙

[ 2013年5月31日 06:00 ]

3回戦進出を決めガッツポーズする錦織

全仏オープン第5日

(5月30日 ローランギャロス)
 男子シングルス2回戦で第13シードの錦織圭(23=日清食品)が世界ランキング50位のグレガ・ゼムリャ(26=スロベニア)を6―1、5―7、6―1、6―4で下し、初の3回戦進出を決めた。日本男子では74年の坂井利郎以来39年ぶり。

 試合時間は2時間31分。しかし、午前11時過ぎに始まった試合が終わると、時計の針は午後5時を回っていた。雨による2度の中断を挟んだ“6時間マッチ”。錦織が気まぐれなパリの空とタフな相手を乗り越えた。

 「長い一日で天候も試合内容もアップダウンがあった。作戦を立て直してからが良かった。早い攻めを心掛けた」

 第1セットはリターンがさえた。第4ゲームで迎えた最初のブレークポイント。相手のセカンドサーブに合わせ、回り込んで強烈なフォアのウイナーを叩き込んだ。第6ゲームも再びリターンエースでブレークに成功。しかし、第2セットを落とすと、雨による1時間半の中断となった。

 再開後の第3セットは4―0と優位に立ったところで再び約2時間の水入り。結局3回もウオーミングアップをする必要があった。中尾公一トレーナーは「もってきたサプリメントが全部なくなっちゃいましたよ」と苦笑いした。

 初対戦のゼムリャはランク50位の数字以上にタフな相手だったが、なんとか打ち破った。この日の試合は2番コート。16歳の時の全仏ジュニアで、ダブルス制覇。思い出のコートで挙げた1勝で、日本男子39年ぶりの全仏3回戦進出も決めた。

 74年大会で3回戦に進出した坂井利郎さんは、錦織の米国行きを支えた盛田正明ファンドの理事でもある。今も錦織と連絡を取り合う坂井さんは「本当に楽しみ。次の試合も勝って4回戦でナダルと戦ってほしい」と期待した。「ここで活躍するのが夢だった」という錦織。全仏でのナダル戦という夢は、あと少しで現実に変わろうとしている。

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