伊藤4年ぶり優勝 決勝、SFともに最速時計&最高得点

[ 2013年3月31日 06:00 ]

女子モーグルで優勝を決めガッツポーズする伊藤みき。左は4位の上村愛子

モーグル全日本選手権

 新エース襲名への第一歩だ。フリースタイルスキーのモーグルの全日本選手権が30日、富山県南砺市のたいらスキー場で行われた。女子は今季W杯初優勝を挙げた伊藤みき(25=北野建設)が4年ぶりの大会制覇。決勝、上位6人によるスーパーファイナル(SF)ともに最速時計と最高得点をマークした。村田愛里咲(ありさ、22=北翔大)が2位に入り、上村愛子(33=北野建設)は4位。男子は山口卓也(21=白馬ク)が24・07点で大会初優勝を飾った。

 どんな状況にあっても安定して力を出す。それこそがエースの証明だ。W杯を戦い終えた疲れと時差ボケ、ザクザクの春雪。いくつも重なった難条件を伊藤は笑顔で吹き飛ばした。「疲れはあるけど、まだまだ滑りたい。不思議なのは心が疲れていないこと」と充実ぶりをうかがわせた。

 「予選の時からお互い勝つぞという気持ちでやり合っていた」とW杯を一緒に戦ってきた村田との競り合いだった。予選はトップを譲ったが、決勝とSFではやり返した。難しい雪質に対しても「余計なことを考えずにスキーの滑る方向に“速く、強く”と意識した」と安定したターンで最速時計もマークした。「いずれ(日本の)エースになっていかなきゃという気持ちはある。今は誰も大差はない」と語るが、W杯初優勝を飾った今季は世界選手権でもモーグル、デュアルともに2位。「またステップアップできた」とこの日もあらためて成長ぶりを示した。前回出場の09年はデュアルとの2冠を達成しており、31日のデュアルに向けても「2冠を狙っていきます」と迷うことなく宣言した。

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2013年3月31日のニュース