暴力、セクハラなど11・5%が経験 代表チームでも60件

[ 2013年3月19日 17:08 ]

 日本オリンピック委員会(JOC)が加盟57団体の強化指定選手や指導者に実施した調査で、回答した選手の11・5%に当たる206人が、競技活動の場で暴力行為を含むパワハラ、セクハラを受けたことがあると答えた。19日に理事会で報告した。柔道の暴力指導問題があったためJOCが初めて実施した調査で、同じような問題が多くのスポーツ現場で起きている実態が明らかになった。

 JOCの竹田恒和会長は「(暴力行為などの)そういう事例があったのは残念」と述べ、報告した福井烈理事は「みんながこれから(暴力行為などの)根絶に向けての認識をしていかないといけない。この数字は非常に重いと受け止めないといけない」と述べた。

 指導者では、3%の43人が暴力行為を含むパワハラ、セクハラをしたと答えた。こうした行為を見たり聞いたりした選手を含めて「何らかの形で暴力を認識していた選手」は、25・5%に当たる459人だった。認識していた指導者は29・1%の424人だった。

 これらの行為を受けたのが日本代表チームでの活動中だったと答えた選手は60人で、所属先での活動中と答えた選手が118人でもっとも多かった。

 アンケートは加盟団体の五輪強化指定選手、強化スタッフら計6909人に送付し、選手1798人、指導者1457人から回答があった。対象期間は夏季競技が2008年北京五輪以降、冬季競技が10年バンクーバー五輪以降とした。

 JOCがこの調査の前に各競技の強化責任者らに実施した聞き取りでは、全ての団体が日本代表レベルでの暴力行為などは「ない」と回答した。

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2013年3月19日のニュース