藍 米ツアー10勝ならず、16番で痛恨ダボ「納得いく」も涙

[ 2013年3月19日 06:00 ]

16番で第2打がアンプレアブルになった宮里

USLPGAツアー RRドネリー・ファウンダーズ・カップ最終日

(3月17日 米アリゾナ州フェニックス ワイルドファイアGC=6568ヤード、パー72)
 米ツアー10勝はお預けとなった。2位に4打差の首位から出た宮里藍(27=サントリー)は71と伸ばしきれずに通算20アンダーで2位。1打リードで迎えた16番で痛恨のダブルボギーを叩き逆転を許した。64を叩き出したステーシー・ルイス(28=米国)が通算23アンダーで2大会連続の通算7勝目。自身初の世界ランク1位を確定させた。有村智恵(25=日本ヒューレット・パッカード)は69で回り、通算7アンダーの48位だった。

 4打差を逆転された悔しさが次第に込み上げてきた。笑顔でホールアウトした宮里だが、大会を振り返っていくうちに表情が変わった。「去年は2位タイだったけど、今年は単独2位で納得いく1週間。20アンダー出せたのは大きいと思う」。その目は潤んでいた。

 ルイスと1打差で迎えた16番で明暗が分かれた。残り124ヤードの第2打。ここで「今週で唯一悪かったショット」が出てしまった。9Iで軽く打つか迷った末にPWを選択したが「強く入り引っ掛けて」グリーン左の崖下の茂みに入れた。アンプレアブルを宣言し砂地にドロップして打った第4打はスピンが利かずカップを16メートルオーバー。痛恨のダブルボギーを叩いた。バーディーを決めたルイスに逆転を許し、17番で3打差に広げられ優勝は消えた。

 2月24日にタイで交通事故に巻き込まれてむち打ちとなり、1試合を欠場した。復帰戦だった今大会の会場は2年前に購入したアリゾナの自宅から車で約30分で通えるとあって落ち着いて臨めた。練習日には自ら料理を作るなどリラックス。連日30度超えの酷暑ながら“マイベッド”で眠れたことで疲れも取れた。「今週は感覚を取り戻し、予選通過することが目標だった。ここまで良いプレーができるとは思っていなかった」。悔しさは残るものの、万全でない状態で優勝争いができたことは今後に向けての明るい材料だ。

 「来週はもっと戦える」と雪辱を誓った宮里は最大の目標であるメジャー第1戦、クラフト・ナビスコ選手権(4月4日開幕)に向けて、調子を上げていく。

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