暴力問題で緊急コーチ会議 JOC「指導者は勉強を」 

[ 2013年2月14日 21:18 ]

 柔道の暴力問題を受け、日本オリンピック委員会(JOC)は14日、東京都北区の味の素ナショナルトレーニングセンター(NTC)で加盟競技団体の指導者や強化責任者を集めて緊急コーチ会議を開き、福田富昭副会長が「今回の問題をきっかけに指導者は勉強してほしい。自分を磨き、人間を磨かないと旧態依然とした指導になる」と呼び掛けた。

 会議ではJOCが、ロンドン五輪代表を含む柔道女子のトップ選手15人が代表前監督の暴力を告発した問題の経緯を説明。全日本柔道連盟の斉藤仁強化委員長が「ご迷惑をお掛けしました。自らの考えを変えて、また新たな指導をしていきたい」と謝罪した。

 JOCは告発した選手の聞き取り調査を12日に開始したと発表。調査に当たる橋本聖子理事は「しっかり選手のプライバシーを守りながら声を聞きたい」と話した。

 意見交換では「指導者の自覚」や「選手の自立」を促す教育が必要との声が相次ぎ、サッカーは選手の悩みを聞く相談窓口の早期設置を求めた。卓球から「柔道が来るとNTCが大変汚れる」と暴力問題とは無関係の苦情が出る一幕もあった。

 JOCの市原則之専務理事は「トップの強化だけでなく小中高校、大学や実業団でも同じ問題を抱える。暴力指導撲滅へ国民的なキャンペーンを展開していきたい」と各団体に協力を求めた。

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2013年2月14日のニュース