レスリング 冬季五輪「移籍」も…福田会長、悲壮な決意

[ 2013年2月14日 06:00 ]

会見場を出る日本レスリング協会の福田会長(右)ら

レスリング五輪除外危機

 五輪から除外の可能性が出てきた国際オリンピンク委員会(IOC)理事会から一夜明け、日本レスリング協会の福田富昭会長(71)は13日、都内で緊急会見を行い「IOCが(競技の)削減、削減と言うのは(夏季五輪が)肥大化し過ぎているから。そのたびに入れ替わるところに、IOCの権威主義が働いていないか。そういう縛りで世界のスポーツを抑えている部分がないわけではないと思う」と怒りと戸惑いを隠さなかった。

 AP通信が報じたIOCの評価報告では、レスリングはロンドン五輪での人気度で10段階の5を下回り、テレビ視聴者数やインターネットのアクセス数なども少なかったと指摘。さらに国際レスリング連盟(FILA)の意思決定機関に選手代表が入っておらず、女性委員会がないことなども問題視された。

 これに対し、同会長は「レスリングより下の団体は他にもある。IOCが持っている数字が正しいのか疑問」と首をひねった。

 さらには「昔、国際連盟の会議では“室内競技は冬季五輪に行こう”と発言したことがある。そのくらい画期的なことを考えていかないと」と冬季五輪への“移籍”という仰天プランまで口にした。その表情は終始険しかった。

 ▼冬季五輪への競技の移籍 五輪憲章には「雪や氷の上で行われる競技のみが、冬季競技と見なされる」としており、夏季五輪競技の室内競技が冬季五輪に移籍することは現状では不可能。

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2013年2月14日のニュース