“スマイルジャパン”凱旋!ソチへ、なでしこ澤に学ぶ

[ 2013年2月13日 06:00 ]

凱旋したアイスホッケー女子代表

 世界の澤との夢コラボ実現だ。日本勢で最初にソチ五輪切符を獲得したアイスホッケーの女子日本代表は12日、最終予選が行われたスロバキアから凱旋。日本アイスホッケー連盟の坂井寿如(としゆき)強化委員長(48)は、強化の一環として女子サッカー日本代表のMF澤穂希(34=INAC神戸)に特別講師などを依頼する意向を明かした。早ければ5月の合宿にも澤を呼ぶ予定で、世界を制した女王の金言を受けることになった。

 歓喜のソチ切符獲得から2日。成田に凱旋した20人の表情は、実に誇らしげだった。会見には、10台を超えるテレビカメラと約100人の報道陣。主将の大沢は「有名人のような気持ちになってしまう」と頬を赤らめ、「やっと五輪に出る実感が湧いてきた」と初々しい笑顔を浮かべた。

 1年後の本番に向け、連盟は動いた。坂井寿如強化委員長は、世界での経験豊富な女子サッカーの澤を特別講師に招く意向を明言。「成功体験を聞くことは大事。女子サッカーのなでしこさんも含めていろんな場をつくって話を聞ければ」と話し、早ければ5月の代表候補合宿にも澤を招くことを示唆した。実は、最終予選前の昨年12月にロンドン五輪銅メダルの女子バレーボール安保(あぼ)澄コーチを代表強化合宿に招き、講演を実施。五輪予選の難しさや、モチベーションビデオを観賞し大舞台への心構えなどを学んだという。

 20人のメンバーも澤への思い入れは強い。ベテランの久保は一度は引退しながらも、11年6月のサッカー女子W杯を制した澤の姿に感激。「夢は追い続ければかなうと思った。特に澤さんの決勝の最後の得点が感動した」と触発され五輪を目指して、同年12月に現役復帰した。学生やアルバイトで生計を立てながら世界一を成し遂げた「なでしこ」と自分たちを重ね合わせただけに、憧れの人との対面を熱望している。

 一般公募される愛称は、インターネット上ではゴール後のおじぎパフォーマンスから取った「ペコちゃん」なども浮上するが、大沢は「選手の中では“スマイル・ジャパン”を希望している」と代弁した。なでしこから世界での戦いを学んだ「20人娘」の1年後は、最高の笑顔が待っている。

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2013年2月13日のニュース