高橋ミス連発…屈辱7位「最悪。自分でも信じられない」

[ 2013年2月10日 06:00 ]

フリーの演技で“苦悩の表情”を見せる高橋

フィギュアスケート四大陸選手権第2日男子フリー

(2月9日 大阪市中央体育館)
 男子フリーで高橋大輔(26=関大大学院)はジャンプでミスを連発し、合計222・77点で7位に終わった。10年の世界選手権で金メダルを獲得するなど日本男子を引っ張ってきたが、06年トリノ五輪の8位以来、7季ぶりに公式戦でのトップ5を逃した。羽生結弦(はにゅう・ゆづる、18=東北高)は246・38点で2位、無良崇人(21=中京大)は218・08点で8位。ケビン・レイノルズ(21=カナダ)が250・55点でSP6位から逆転優勝した。

 演技を終え、大きく息をついた高橋の目は潤んでいた。第一人者がボロボロの大失速だ。「最悪です。練習でもこんなにひどいのはない。自分でも信じられない」。冒頭からつまずいた。4回転ジャンプが2つとも回転不足。後半へ勢いをつけたい3回転半では転倒した。得意のステップはSPに続き、最高難度のレベル4を獲得したものの巻き返せるレベルではない。合計222・77点は自己ベストに50点以上も及ばない惨敗。表彰台どころか、7年ぶりにトップ5にも入れなかった。

 ソチ五輪開幕まで1年を切った。フィギュア界ではベテランの26歳で、既に来季限りの現役引退を表明。夢舞台へのカウントダウンは同時に現役生活の終幕へのカウントダウンとなる。残り一試合一試合が重要な意味を持つ。今大会は3月の世界選手権(カナダ・ロンドン)へのステップという位置付けではない。地元・大阪では最後の公式戦だからこそ好演技をする必要があった。「こんな演技は世界選手権で絶対ダメ。(練習拠点が)すぐ近くなのでリセットして、やり直していきたい」。惨敗の傷心を癒やすには地元でよかったとも言える。

 「練習不足と気の緩みなのか…。気を引き締めて練習していくだけです」。五輪銅メダル、世界選手権優勝、GPファイナル制覇と男子初の偉業を次々と成し遂げた第一人者は再出発を誓った。

 ▼長光歌子コーチ (高橋は)ちょっと準備が足りなかった。世界選手権に向けて、いい活が入ったんじゃない。世界選手権にはベストでいけるようにアシストしたい。

 ▼ケビン・レイノルズ(SP6位から逆転V)こんな演技ができるとは。SP、フリーとも満足だが(4回転を3回決めた)フリーは最高だった。世界選手権は11位が最高なので(今季は)6位までに入りたい。

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