吉村強化担当理事辞任も 暴力は「一回も見ていない」

[ 2013年2月6日 06:00 ]

辞任表明した前強化委員長の吉村和郎氏

パワハラ告発問題 全柔連臨時理事会

 臨時理事会の前に会見した吉村強化担当理事は、「彼(園田監督)1人に(責任を)背負わせてはいけないと思った。腹は決まっていました」と辞任に至った理由を説明した。

 その上で暴力行為については「私は一回も見ていない。そういうことがあれば何かの措置を取ったと思う」と話した。吉村氏は熊本県出身で福岡・柳川商(現柳川高)から日大に進学し73年の世界選手権軽中量級で3位となった。五輪出場は果たせなかったが、柔道私塾「講道学舎」のコーチとして92年バルセロナ五輪金の吉田秀彦らを育て、96年に女子代表監督に就任。アテネ五輪では女子で金メダル5個を獲得し06年から強化委員長を務めていた。

 ただ、ケガを抱える選手への試合出場強要や主力にも過密日程を強いるなど、指導は精神論に偏りがちで、実業団の監督からは「考え方が時代遅れ。あの人が変わらなければ世界に乗り遅れてしまう」と指摘する声も上がっていた。

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2013年2月6日のニュース