松山にナイキ年間2億円超オファー用意 新人では破格

[ 2013年2月6日 06:00 ]

ナイキが破格のオファーを準備しているという松山

 松山英樹(20=東北福祉大3年)のプロ転向をにらみ、総合契約を目指すナイキが年間2億円を超える契約金を用意することが5日までに分かった。既にツアー1勝しているとはいえ、新人に対しては破格の条件。松山は4月の国内ツアー開幕戦からプロとして戦うことが濃厚で、転向を決断すればメーカーの激しい争奪戦が展開されるのは必至だ。(金額は推定)

 松山のプロ転向は時間の問題とささやかれる中、ナイキがビッグな条件で調整している。複数の関係者によれば、現在、松山がクラブを使用しているダンロップスポーツなど、契約を目指すメーカーは1億~2億円を提示する見込み。20歳の能力と将来性を買うナイキはそれを上回る金額で猛アタックをかけるという。石川遼が08年にプロ転向した際にヨネックスとは年間1億円、同じく03年の宮里藍はブリヂストンと3年計1億円で契約を結んだとされる。プロ転向を決断すれば、新人としては空前の争奪戦が繰り広げられることになる。

 ナイキは、1月に世界ランク1位のマキロイと年間2000万ドル(当時約17億8000万円)で10年契約を結んだと発表した。米国のウッズ、欧州のマキロイに次いで、アジアでは松山をブランドイメージの柱に据える狙いがある。

 松山は現在、東北福祉大3年だが、11年シーズンに日本ツアーで優勝して得た2年間のシードの権利が今季で切れる。当初はアマのままでマスターズの特別招待を狙っていたが、石川が招待されたことで厳しい状況になった。本人は「まだ何も考えていない」と慎重ながら、アマを続けるメリットはほとんどなく、4月18日開幕の国内開幕戦、東建ホームメイトカップでプロデビューすることが濃厚だ。

 日本ツアーで勝っているだけでなく、マスターズには11、12年と2年連続で出場し、いずれも予選通過。11年にはベストアマにも輝いているだけに、プロに転向してもすぐに活躍することが期待できる。メーカーの他にもマネジメント会社も獲得を狙っている。1メートル80の恵まれた体で潜在能力は同学年の石川以上との声もあり大物の今後の動向から目が離せない。

 ≪プロ表明は早くて3月下旬か≫松山は今後は28日開幕の全英オープンアジア地区予選(タイ)に出場する。ここにはアマチュアとしてエントリーを済ませているが、予選を通った場合、本戦に出るにはプロになったとしても支障がない。その後は東北福祉大のオーストラリア合宿にゴルフ部の主将として参加する意向で、プロ表明は早くても帰国後の3月下旬になりそうだ。

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2013年2月6日のニュース