園田監督後任 田辺氏の“人望”に懸ける 選手も「安心できる」

[ 2013年2月2日 10:50 ]

 柔道の全日本女子の監督に、現重量級担当コーチの田辺勝氏(40)が就任することが1日、明らかになった。パワーハラスメントの集団告発を受けた園田隆二監督(39)の辞任を受け、斉藤仁強化委員長(52)はすでに始まっている冬季欧州遠征期間中の監督代行に田辺氏を指名したが、新年度から正式に後任監督に就任する見込みとなった。

 田辺氏は女子代表のコーチとしてロンドン五輪で78キロ超級の杉本美香(コマツ)を銀メダルに導いた実績がある。園田氏の暴力行為問題では連帯責任として全柔連から戒告処分を受けているが、選手からの信頼は厚い。ある全柔連幹部も「選手たちは(田辺)勝なら安心できると言っている」と証言。指導者と選手にできた“溝”が最大の懸案事項だっただけに、その人望に再建の道を託すことになる。

 ◆田辺 勝(たなべ・まさる)1972年(昭47)12月16日、高知県出身の40歳。中学卒業後、柔道私塾・講道学舎に入り、世田谷学園高2年時には86キロ級の選手ながら高校選手権無差別級で優勝。日体大2年時には世界ジュニア86キロ級V。階級変更後は90キロ級となったが、吉田秀彦(92年バルセロナ五輪78キロ級金)、中村佳央(93年世界選手権86キロ級金)らに阻まれ、五輪出場経験はなし。現在は日体大准教授。

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2013年2月2日のニュース