元横綱大鵬の告別式 同級生も参列「優しく、横綱になっても偉ぶらなかった」

[ 2013年1月31日 13:58 ]

 元横綱大鵬・納谷幸喜さんの告別式が営まれた31日、会場の青山葬儀所(東京都港区)には多くのファンが詰め掛け、昭和の大横綱との別れを惜しんだ。

 強さに魅了され、大相撲が好きになったという東京都世田谷区の無職松本忠雄さん(69)は「青春時代のヒーローで、どこまで記録を伸ばすか楽しみだった」と振り返った。

 北海道弟子屈町で中学の同級生だった東京都荒川区の主婦村山邦子さん(72)は「昔から優しく、横綱になっても偉ぶらなかった」と懐かしんだ。神奈川県座間市から訪れた会社顧問安達孝さん(77)は「同じ北海道出身が自慢で、街頭テレビや喫茶店で夢中になって応援した」と語った。

 正午ごろ、棺は横綱白鵬らに担がれ霊きゅう車へ。数十名の力士が並んで見送る中、参列者に「日本一」「ありがとう」と声を掛けられ葬儀所を後にした。霊きゅう車が両国国技館(東京都墨田区)に到着すると、ここでも北の湖理事長ら相撲協会幹部や約300人のファンが迎えた。

 告別式会場の外には臨時の記帳所が設けられた。テレビモニターで映される告別式の様子に涙を流すファンもいた。

 早朝、新幹線に乗り、両国国技館に駆けつけた名古屋市の無職浜島律子さん(71)は「土俵の外での堂々とした振る舞いを尊敬していた」としんみりと話した。

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2013年1月31日のニュース