元横綱から詐欺で懲役5年6月 モンゴル開発話で1億円だまし取る

[ 2013年1月25日 18:34 ]

 モンゴルの開発費を調達する名目で同国出身の元横綱朝青龍関から約1億円をだまし取ったとして、詐欺罪に問われた神奈川県逗子市の会社役員菊地武雄被告(78)の判決で、東京地裁(今崎幸彦裁判長)は25日、懲役5年6月(求刑懲役8年)を言い渡した。

 判決によると、被告は知人の男(65)=公判中=と共謀し、2009年4月、元朝青龍関に「海外にある金塊を現金化してモンゴル開発に1兆円出す。延滞している金塊の保管料を貸してほしい」とうそを言い、約1億円をだまし取った。

 弁護側は「知人の男から借り入れの仲介を頼まれただけだ」と無罪を主張したが、判決は被告の話を聞いて資産家と信じ込んだとする元朝青龍関の証言は信用できると指摘。被告の供述の主要部分は虚偽と認定した。

 その上で「怪しげな投資話に乗った甘さはあったが、祖国を思う心情に付け込まれ、同情を禁じ得ない」と述べた。

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2013年1月25日のニュース