錦織クジ運も味方「トップ10は近づいてきている」

[ 2013年1月14日 06:00 ]

メルボルン・パークで調整を行った錦織

 テニスのグランドスラム大会の第1戦、全豪オープンは14日に開幕する。世界ランク18位で第16シードの日本のエース・錦織圭(23=日清食品)は、世界ランク63位のビクトル・ハネスク(31=ルーマニア)と対戦。前哨戦のブリスベーン国際では左膝を痛め途中棄権したが、13日にメルボルン・パークで最終調整を行い、練習後の会見で順調に回復していることを明かした。

 錦織は体の感覚を確かめるようにラケットを振り抜いた。5日のブリスベーン国際の準決勝のマリー戦では第1セットを落とし、第2セットの途中で痛めていた左膝の状態を悪化させ棄権。照準を合わせていた今大会への影響が心配されたが、11日のエキシビション大会クーヨン・クラシックに出場し、元世界ランク1位のロディックに2―0でストレート勝ち。この日も右足首にサポーター、左膝下には軽めのテーピングを施しながらもしっかり汗を流した。

 「5セットを通して、やれるか不安はある。ただ、クーヨンの後も痛みは出てない」。サーブの着地やダッシュする1歩目、逆を突かれたときなどの不安はあるものの、状態は上向きだ。

 昨年は日本男子として80年ぶりに8強入り。その実績が認められ、この日は昨年なかった前日会見が行われ、海外メディアを含む約50人の報道陣が集まった。「ここは思い出の場所。今年は去年と同じかそれ以上の成績を目指したい。プレッシャーもあるけど、一戦ずつ自信を持ってやっていきたい」

 追い風も吹いている。第13シードの選手が欠場したため、第17シードから第16シードに繰り上がった。これにより3回戦までに格上シード(第1~15シード)との対戦が回避された。さらに、8強入りを懸けた4回戦で当たることが予想される世界ランク5位で第4シードのダビド・フェレール(スペイン)は、昨年のロンドン五輪で勝利した相性のいい相手だ。

 「(目標の世界ランク)トップ10は近づいてきていると思う。フィジカル強化の継続とグランドスラムでの好成績が大事」。日本のエースが最高のスタートダッシュを狙う。

続きを表示

2013年1月14日のニュース