瀬古総監督「DeNAはナウイ会社」 20年東京五輪でメダルを

[ 2013年1月10日 16:45 ]

DeNA新ロゴ&新事業に関する発表会に登場した(左から)守安功社長、陸上部総監督の瀬古利彦氏、横浜DeNAベイスターズ・中畑清監督

 プロ野球・横浜DeNAベイスターズを保有するソーシャルゲーム大手のディー・エヌ・エー(DeNA)は10日、都内で「新ロゴ・新事業に関する発表会」を行い、陸上チームを創設し、3月末で廃部となるエスビー食品陸上部のスタッフ6人、選手6人の全12人が移籍することを正式発表した。

 DeNA陸上部の総監督には瀬古利彦氏(56)が就任する。会見に出席した瀬古氏は「一日も早くチーム編成をして、皆さんに強いDeNAを見せていきたい」と話した。

 8月に廃部が決まってからは「選手たちには今年中に決めるから心配するなと言っていた。実際問題、12月の末まで決まらなかったので、眠れない日もありました。8月から心が折れそうな日も続いていた。ポジティブ、ポジティブに思う私ですが、こんなに悩んだのは初めて。でも、ダメだなと思った時がゴールなんだなっていうのは分かった。これはマラソンに通じる、あきらめちゃいけなんだっていうを56(歳)になってやっとわかりました」と受け入れ先が決まらず、苦しかった4カ月を振り返った。

 11月中旬からとんとん拍子に話が進み、わずか1カ月ほどで移籍が決まった。瀬古氏は選手に報告した際にはびっくりしていたといい、「“なうい”会社に決まったと言っていました。我々は野球しか知らなかったんですが、選手たちは(会社を)すごく理解して、かっこいい会社だなと言っていた」。プロ野球・横浜DeNAベイスターズとの連携も考えている。「勝つためにお互い交流して協力していきたい。キャンプも積極的に見に行って、刺激をもらいたい」。

 「(エスビー食品陸上部は)今まで培ってきた32年間のノウハウもあるし、伝統もある。それを汚さないように、古いものと新しいものが合体できて、より素晴らしいものにしていきたい」という瀬古氏。「ニューイヤー駅伝で優勝、オリンピックでメダルを取ることが最終目標。2020年の東京オリンピックで地の利を生かして、(メダルという)夢を考えたい」とぶち上げた。

 とはいえ、現在、所属選手は6名。駅伝に参加するためには最低7人が必要となる。「(大学)4年生でも決まっていない子もいるので、何とか集めたい。こういった廃部などの選手がいれば、手を挙げていただきたい。(移籍の)発表ができなかったので、すべてはこれからです。今はチーム編成で頭がいっぱい」とまずはチーム編成を急ぐ方針だ。駅伝とマラソンとの両立は難しいとも言われるが、「我々の時代はそれをやっていた。それをできるような体制、指導をしていく。私も現場に戻ってやる」と決意を語った。

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