青学大 リオ五輪期待の星・出岐と有望1年生で箱根駅伝台風の目 

[ 2013年1月1日 10:51 ]

部員を引き連れて練習をこなす青学大・出岐主将(右端)

第89回箱根駅伝

 今季の学生駅伝は衝撃的な幕開けだった。東洋大と駒大の2強時代とみられていたが、10月の出雲駅伝では青学大が3大駅伝を初制覇。09年に33年ぶりに箱根に出場してから4年、急激に力をつけたチームを引っ張るのは主将の出岐だ。

 前回は各校のエースがそろう「花の2区」で同大初の区間賞を獲得した。1メートル60と小柄ながら、軽快なピッチで9人抜きを演じ、青学史上最高となる5位躍進の立役者となった。

 その直後、ある決断を下した。3月のロンドン五輪の代表選考会、びわ湖毎日マラソンの出場だ。近年では在学中のマラソン挑戦は珍しいが「2年生の頃からマラソン挑戦を考えていた。五輪のある今年がいいと思った」。練習は30キロ走まで、マラソン用の特別な準備もしなかったというのに、30キロすぎまで日本人トップ争いに加わった。最後は9位に終わったものの、学生歴代3位の2時間10分2秒の好タイムだった。

 「五輪には行きたかった。でも、4年後の選考会は初めてではなくなる。挑戦してよかった」

 距離が長くなるほど強さを発揮するタイプ。高校時代はほぼ無名の選手だったが、マラソンのリオデジャネイロ五輪期待の星に成長した。4月末に左足首を疲労骨折し、春は満足いく走りができなかったものの「夏合宿から調子が戻ってきた」と完全復調が近いことを明言。出雲でもアンカーでゴールテープを切った。

 年末のエントリーでは、補欠に回ったが、最後の箱根も2区が濃厚だ。「この1年間で成長したところを見せたい」。有望な1年生5人がメンバーに名を連ね(補欠を含む)、出岐主将を中心に戦力が充実する青学大は、台風の目となりそうだ。

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2013年1月1日のニュース