伏見工・高橋2トライ 天国の父に誓った「全国優勝」

[ 2012年12月31日 06:00 ]

<伏見工・荒尾>前半14分、トライを決める伏見工・高橋(右)

全国高校ラグビー大会2回戦 伏見工34―0荒尾

(12月30日 東大阪市・花園)
 伏見工のNo・8高橋が2トライを挙げた。前半6分、ゴール前のラックから先制。同14分には中央付近でパスを受けインゴールまで駆け抜けた。「いつ代えられるか分からないから前半から飛ばしていきました。自分でリズムをつくるつもりでした」。左のアキレス腱を痛めているため前半で退いたが、高校日本代表候補の貫禄を示した。

 父・等生(としお)さんは伏見工OBで大八木淳史氏(芦屋学園中高校長)と同期。ケガでメンバー外だったが花園初出場時のCTB。その父の勧めで中学入学と同時にラグビーを始めた。しかし等生さんは5カ月後の07年9月にがんで亡くなったため、ほとんど指導を受けられなかった。高橋は悲しみを振り払いだ円球を追い、父の後を追うように伏見工に入学した。

 ポジションも体格も違うが、等生さんを指導した山口総監督や1学年下だった高崎監督が「お父さんに似ているなあ」と漏らすほどだ。「もし負けたら(父に)報告できない。だって全国優勝してくるって言いましたから」。天国の父とともに臨む花園が始まった。

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2012年12月31日のニュース