明大 早すぎる敗退…吉田監督 引責退任も

[ 2012年12月24日 06:00 ]

<東海大・明大>東海大に敗れガックリの明大フィフティーン

ラグビー全国大学選手権第2ステージ最終第3節

(12月23日 秩父宮)
 C組は2位の明大(関東対抗戦3位)が首位の東海大(関東リーグ戦1位)に36―45で敗れ2季連続で4強入りを逃した。就任4年目の吉田義人監督(43)は今季限りでの退任の可能性が浮上した。東海大は2季ぶりの準決勝進出。B組は早大(関東対抗戦4位)が大体大(関西5位)を61―8で下し、史上初の4連覇を狙うD組の帝京大(関東対抗戦2位)とともに勝ち抜けを決めた。来年1月2日に国立で開催される準決勝の組み合わせ抽選は24日に行われる。

 早すぎるメイジの終戦だった。3トライを奪ったプロップ石原慎太郎(4年)は「実感がない。まだ現実を受け入れることができない」とぼう然とした表情。4年生は高校日本代表最多8人を擁する才能集団。1年生の時から指導してきた吉田監督も最後の円陣で「国立(準決勝)に連れて行くことができず申し訳ない。自分の力不足。ふがいなく思う」と涙を浮かべた。

 自慢のFW戦で後手に回った。FW8人の平均体重が109キロの東海大に対して、約10キロ軽い98・9キロ。巨漢対策として試合5日前に明大相撲部へ出稽古を敢行。しかし、東海大の圧力を止められなかった。前半終了間際にモールを押し込まれて12―24。後半1、5分のトライで同点とするのが精いっぱい。後半奪われた3トライの起点はいずれもスクラムで、防御ラインが甘くなったところを突破された。フランカー竹内健人主将は「DFでやられた。メイジの弱さが出た」と今季最多失点に肩を落とした。

 昨季までの3年契約を1年延長した吉田監督は集大成のシーズンだったが、2季連続で“正月越え”を逃した責任は大きい。去就に関して、ラグビー部の小畑精和部長はノーコメントを通したが、関係者によると、OB会や学校関係者からも責任を追及する声が上がっているという。有望選手を抱えながら結果を残せなかったことで、契約延長へのプラス材料にも乏しく、後任候補には元日本代表の松尾雄治氏(58)や元木由記雄氏(41)らの名前も浮上。指揮官は「早明戦が終わってから学長、理事長、大学の幹部から感動したと声を掛けてもらった。またお世話になります」と続投へ強い意欲を見せたが、完全に逆風が吹き付けていることは間違いない。

 ▽選手権の今後 24日に準決勝(13年1月2日、国立)の抽選を行い、勝者は1月13日に決勝(国立)で大学日本一を争う。

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2012年12月24日のニュース