村田が初V!吉田に挑戦状「次の五輪には自分が」

[ 2012年12月24日 06:00 ]

女子55キロ級決勝で浜田千穂(左)を破り、喜ぶ村田夏南子

レスリング全日本選手権最終日

(12月23日 代々木第2体育館)
 女子55キロ級決勝で村田夏南子(かなこ、19=日大)が浜田千穂(20=日体大)を逆転で破り、初優勝を飾った。昨年のこの大会では女王・吉田沙保里(30=ALSOK)に善戦した新星が順調に成長。16年リオデジャネイロ(ブラジル)五輪に向け、吉田に挑戦状を叩きつけた。

 吉田がいない大会で負ければ前に進めない。その強い気持ちが村田を後押しした。ピリオド数1―1で迎えた最終ピリオド。0―1とリードされた残り5秒で、中学2年時に全国大会を制した柔道の技・大内刈りの体勢で相手を倒し逆転した。準決勝も最終ピリオド0―5とリードされながら逆転のフォールを決めるなど勝負強さは抜群。柔道を手ほどきしてくれた祖父の故・清人さん(享年70)を引き合いに出し「亡くなった祖父が降りてきてくれた感じだった」と振り返った。

 昨年の天皇杯は吉田に0―2で敗れたものの、次々とタックルでポイントを奪い場内を沸かせた。今年4月には右膝半月板の手術を受けながら、9月の世界ジュニアを制覇。08年、北京五輪を制した吉田を見てレスリング転向を決めたというホープを、エリートアカデミーに推薦したのは5つ年上の姉・紗央里(さおり)さんという不思議な“縁”もある。「吉田さんは凄い選手だし今のままでは勝てない」と差を認める19歳は「でも、次の五輪には自分が出るつもり」と言い切った。

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2012年12月24日のニュース