羽生“世界最高”初Vに「すごく価値のある優勝」

[ 2012年12月22日 23:09 ]

表彰式でメダルを手に笑顔を見せる(左から)2位の高橋大輔、初優勝した羽生結弦、3位の無良崇人

フィギュアスケート全日本選手権第2日・男子フリー

(12月22日 札幌市・真駒内セキスイハイムアイスアリーナ)
 演技を終えた羽生結弦(18=東北高)に笑みはなかった。最終滑走のフリーでの重圧か、最初の4回転トーループ、続く4回転サルコーで、ともに着氷が乱れ「4回転が2つともうまくいかなくて残念」と悔やんだ。それでも、絶妙なバランス感覚でこらえ、その後はミスを引きずらなかった。4分30秒を滑りきり、初優勝が決まると、息を吐き、そして満面の笑みがこぼれた。

 「まだ、ちょっと信じられないです。先輩に少しでも追いつけたという意味ですごく価値のある優勝だと思う。SPの差で何とか持ちこたえることができたので、次の大会に向けていい収穫となりました」

 高校生の優勝は1997年の田村岳斗以来15大会ぶり。しかも、国際スケート連盟の公認記録とはならないが、世界歴代最高得点を上回る合計285・23点での堂々たる優勝だ。ブライアン・オーサー・コーチも「素晴らしい演技だった。五輪でも重圧の中でやらなければいけないし、彼にとって非常にいいテストになった」と愛弟子を称えた。

 この優勝で世界選手権代表入りが確実となったが「もっともっと練習して、フリーでも高い点が出せるようにしたい」と、昨季銅メダル以上の成績に気合十分だった。

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