ロンドン銀・杉本引退「やり切った気持ちで十分」

[ 2012年11月15日 06:00 ]

記者会見で現役引退を正式表明した柔道女子の杉本美香

 ロンドン五輪の柔道女子78キロ超級で銀メダルを獲得した杉本美香(28=コマツ)が14日、東京都港区のコマツ本社で会見を開き、正式に現役引退を表明した。

 10年の世界選手権東京大会で日本女子初の2冠(78キロ超級、無差別)を達成した杉本は「目標としてきたロンドン五輪が終わって、やり切った気持ちで、もう十分かなと思った」と爽やかな笑顔で話し、出場権を持っている来年4月の全日本女子選手権にも「出場するつもりはない」とした。

 筑波大4年時に骨折した左足首には今もボルトが2本。両膝の前十字じん帯断裂も乗り越えた現役生活を「ケガが人よりも多かったけど、何か意味があると思ってきました。リハビリや精神的な面でも、今はケガをしてよかったと思える」と振り返った。今後はコマツ柔道部のコーチに就任。同社が行う柔道教室で世界各地を訪問する社会貢献活動にも積極的に参加する予定という。

 「自分の体に“これまで頑張ってくれてありがとう”と言いたい。少し休めてあげたいです」と話した杉本は、日本代表の特別コーチなどに招へいされれば応じる構えも見せた。

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2012年11月15日のニュース