スポーツ界に喜びの声 吉田選手はコメント控える

[ 2012年10月9日 21:12 ]

 政府がレスリング女子の吉田沙保里選手(ALSOK)に国民栄誉賞授与の方針を正式表明した9日、所属先などは正式決定まで同選手のコメントを控える意向を示したが、スポーツ界では喜びの声が相次いだ。

 吉田選手はこの日、青森で中京女大(現至学館大)時代から指導を受ける日本代表の栄和人監督と講演した。栄監督は「正式に決まったわけではないので吉田もコメントは出せない。申し訳ない」と話した。

 日本レスリング協会の福田富昭会長は「まだ決定ではないので」と前置きした上で「明るい話題で歓迎している。マイナー競技のレスリングに光が当たるのはありがたい」とうれしそう。昨年はサッカー女子「なでしこジャパン」が受賞した。日本オリンピック委員会(JOC)の荒木田裕子理事は「女性アスリートの見本になってほしい。結婚しても子どもを産んでも勝ち続けてほしい。スポーツ界で女性が活躍できる場が広がっているのが素晴らしい」と祝福した。

 吉田選手はロンドン五輪で日本選手団旗手の大役も務めた。日本選手団を派遣するJOCの市原則之専務理事は「(決定すれば)心から祝福したい。人柄も素晴らしく、スポーツウーマンの鏡のような存在」と話し、日本体協の岡崎助一専務理事は「(正式に決まれば)アスリートが社会的に認められたということ。スポーツ界にとって大きい」と喜んだ。

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2012年10月9日のニュース