吉田沙保里、また偉業!「国民栄誉賞」決定的!

[ 2012年10月5日 06:00 ]

報道陣の取材に応じる吉田

 政府は4日、レスリング女子の吉田沙保里(ALSOK)に国民栄誉賞を贈る方針を固めた。政府関係者が明らかにした。藤村修官房長官(62)は4日の会見で、世界選手権10連覇と、五輪を合わせた世界大会V13を達成した偉業を称え、授与を検討していることを明かし、三重県の鈴木英敬知事(38)は政府に要望書を提出した。5日に30歳になる吉田は、都内で緊急会見し受賞に前向きな姿勢を見せ、五輪4連覇へのエネルギーに変える考えを示した。

 偉業を達成した最強女王にビッグな“ご褒美”が贈られることになった。昨年のサッカー女子W杯で優勝したなでしこジャパンに続く国民栄誉賞受賞が決定的になった。

 ロンドンで五輪3連覇を達成した吉田は、先月28日にカナダ・ストラスコナカウンティで行われた世界選手権で大会10連覇。連覇回数、世界一の回数、連勝数の3つで“霊長類最強”と呼ばれた男子グレコローマン130キロ級のアレクサンドル・カレリン氏(ロシア)の記録を塗り替え、新たな金字塔を打ち立てた。

 これを受け、藤村官房長官は4日午前の会見で「大変な快挙で敬意を表する。何かできないか考えている。(国民栄誉賞も含めて)ぜひ検討したい」と話した。さらに会見後には、吉田の出身地・三重県の鈴木知事が官邸を訪問し、「前人未到の大記録だ」とする国民栄誉賞授与の要望書を提出。この際、野田佳彦首相も「13連覇は凄い」と称賛。そして政府は4日中に授与の方針を固めた。

 吉田は、国民栄誉賞受賞の可能性が浮上した4日午後、都内で取材に応じ「本当にありがたいこと。いろんなことがあった中で優勝し続けてきて本当に良かった」と笑顔で話し「日本で一番凄い賞で、絶対もらえないと思っていた。想像がつかない」と顔を紅潮させた。

 現役選手への授賞は過度の重圧がかかることから過去には論議を呼んだケースもあったが「自分は素直にうれしいし、もっともっと頑張らないと、と思う」と受賞には前向き。「頂けたら五輪4連覇もやらないといけないという気持ちになるし、もっともっと凄い記録を残していきたい」。スポーツ界では7例目となる栄誉も、最強女王にとっては通過点にすぎないのかもしれない。

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2012年10月5日のニュース