上原3差4位に浮上 米ツアー挑戦へ手土産Vだ

[ 2012年9月29日 06:00 ]

9番、グリーンでキャディーとラインを読む上原彩子

女子ゴルフツアー 日本女子オープン第2日

(9月28日 神奈川県横浜市 横浜カントリークラブ西コース=6545ヤード、パー72)
 沖縄出身の上原彩子(28=モスフードサービス)が74で回り、通算2オーバーで首位と3打差の4位につけた。来季からの米ツアー参戦を目指し、再来週には米ツアー2次予選会を受験予定。米ツアー参戦に弾みをつけるためにも、初のメジャータイトル獲得を狙う。フォン・シャンシャン(23=中国)が通算1アンダーで首位キープ。宮里美香(22=NTTぷらら)が4打差の6位、宮里藍(27=サントリー)が6打差の12位となった。
【第2R成績】

 木々を揺さぶる強風にも表情を変えず、上原は難コースと向き合い続けた。「ナイスプレーだったと思う。難しい状況判断もうまく対応できた」

 初日以上の風が吹き、、グリーンはさらに硬く、速くなった。アンダーパーで回った選手は皆無。上原も根負けしそうな時があったが、同組では世界ランク7位の朴仁妃(パクインビ)も同じように苦戦していた。「パットの上手なインビでさえ苦労していた。彼女でもそうなんだと思うと、焦らずにプレーできた」と心を静めてボギーを3つにとどめた。

 日本女子オープンで忘れられないのは9年前の03年大会。プロ1年目の上原は服部道子、李知姫(イチヒ)と優勝を争ったが、最終日最終ホールで突き放されてプレーオフに進めなかった。「あれからずっと女子オープンに懸ける思いはある」。とはいえ、今季は5月の試合で両手首に痛みが出て、夏場は「ほとんど練習できない」日々が続いた。症状が改善し、満足に打ち込めるようになったのは今月から。テーピングが取れたのは今週からで、どうにか間に合った状態だ。

 「まだ若いつもりでいたけど現実は違う。あとで後悔したくないし、残りのゴルフ人生も限られている」。思わぬケガは今後のゴルフ人生を見直すきっかけにもなった。以前から憧れていた米ツアーへの初挑戦を決断。来季からの参戦を目指し、今大会後には米フロリダ州で2次予選会が控えている。

 「藍ちゃんも美香ちゃんも同じうちなーんちゅ(沖縄の人)。米国で戦ってる姿が刺激になっている」。同郷の後輩も、世界の強豪もそろった今大会で勝てれば大きな自信もつく。昨年は2日目4位から崩れて14位。「技術的にも精神的にも、1年前よりいろんな部分で戦えている」という上原の手応えは残り2日間で試される。

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2012年9月29日のニュース