大丈夫!?川内 “弾丸ツアー”でエジプト国際マラソン出場へ

[ 2012年9月26日 06:00 ]

エジプト国際マラソンの会見に出席した川内(左)とエジプト大使館のマフムード観光参事官

 最強市民ランナーが超ハード日程に挑む。男子マラソンの川内優輝(25=埼玉県庁)が25日、勤務先の埼玉・春日部高で会見し、来年1月18日にエジプト・ルクソールで行われるエジプト国際マラソンに招待選手として出場することを明かした。レース前日に現地に到着し、レース当日の夜には帰国の途に就くという“弾丸ツアー”で、しかも帰国翌日の1月20日には地元の駅伝にも出場。常識破りの強化プランで、男子マラソン界のファラオ(王)になる。

 どんなレースでも全力を尽くすスタイルは変わらない。国際的な知名度や出場選手のレベルが高いとは言えない、エジプト国際マラソンに川内が招待された。エジプト大使館のサミー・マハムード観光参事官も同席した会見では「日本の強さをエジプトで見せつけたい。日本代表として頑張っていきたい。お茶が好きなエジプトの方々に狭山茶を知ってもらいたい」とまばたきもせずに早口でまくし立てた。

 公務員の最強市民ランナーにとって初のアフリカ遠征は、とてつもない“弾丸ツアー”になる。1月16日に日本をたち、カイロ経由で開催地のルクソールに17日に到着。18日午前7時スタートのレースを走った後、その日の夜には帰国の途に就く。レースは観光名所の王家の谷エリアも走るため、レースを終えてから飛行機に搭乗するまでに観光する気も満々。「やっぱりツタンカーメン。王家の谷に行きたい」。19日に帰国すると20日には埼玉県駅伝に出場する。片道約1万キロの長距離移動に、7時間の時差も関係なし。不老不死を求めたファラオもビックリの不死身ぶりだ。

 エジプト国際マラソンは今回で20回目の開催。川内も2時間7分台で世界選手権切符を目指す12月の福岡国際など、予定通りのレースを消化すれば、エジプト国際でちょうど自身20回目のフルマラソンとなる。「大会記録(2時間22分32秒)は塗り替えたい。このレースを乗り越えられたら、もっと強くなれる。常識を覆す海外挑戦をこれからも続けていきたい」。レースがあれば、どこへだって行く。全国津々浦々どころか、川内の活躍の場は地球規模だ。

 ▽エジプト国際マラソン 来年1月18日に第20回大会を迎える。エジプト・ルクソールのハトシェプスト女王葬祭殿発着の周回コース。完走者には記念品としてメダルとパピルス製の完走証明書が贈呈される。00年の第7回大会には中山竹通が出場し、2時間23分18秒で優勝。大会記録は2時間22分32秒。

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2012年9月26日のニュース