日馬富士 全勝で2場所連続V!白鵬以来5年ぶり横綱昇進へ

[ 2012年9月23日 17:41 ]

2場所連続の全勝優勝を果たし、支度部屋で賜杯を手に喜ぶ大関日馬富士

 大相撲の東大関日馬富士(28)=本名ダワーニャム・ビャンバドルジ、モンゴル出身、伊勢ケ浜部屋=は23日、東京・両国国技館で行われた秋場所千秋楽で、横綱白鵬を豪快な下手投げで破って2場所連続の15戦全勝優勝を果たし、第70代の横綱昇進が確実となった。

 大関で2連覇した日馬富士は横綱審議委員会(横審)の推薦内規を満たした。24日の横審を経て、26日に開かれる日本相撲協会の九州場所番付編成会議と理事会で正式に昇進が決まる。

 新横綱の誕生は、日馬富士と同じモンゴル出身の白鵬が2007年名古屋場所で昇進して以来5年ぶり。初土俵から所要70場所は昭和以降5番目の遅さ。武蔵丸(米国)朝青龍(モンゴル)白鵬に次いで4人連続で外国出身力士の横綱昇進となり、曙(米国)と合わせて5人目。

 朝青龍が10年初場所後に引退して以降続いた白鵬の一人横綱は15場所でストップする。

 ▼日馬富士の話 本当によかった。全身全霊で自分の力を全部絞り出し、悔いのない相撲を取りたかった。やるべきことをしっかりやった。ひと言で(来日後の)12年は語れない。これからも感動と勇気と希望を与える相撲を取り続けたい。

 ▼日本相撲協会・鏡山審判部長(元関脇多賀竜)の話 全勝優勝だから文句のつけようがない。最後はお客さんが沸いたし、いい相撲だった。(相撲界の)看板になるんだから、横綱としてみんなの手本になってほしい。

 ▼九重親方(元横綱千代の富士)の話 先場所で初めて全勝優勝を成し遂げたことで自信がついたのだろう。今後は品格を重んじながら頑張ってほしい。いろんな先輩の話を聞きながら、横綱日馬富士像を確立していけばいい。

 ▼元横綱朝青龍のドルゴルスレン・ダグワドルジ氏の話 今場所の日馬富士は土俵に足がついていた。千秋楽も白鵬の体勢になったと思ったけど、気付けば日馬富士の体勢になっていた。素晴らしい。スピードも技の切れもある力士になってほしい。

 ▼日馬富士のバトトール夫人の話 感動した。心臓がどきどきした。今場所は長いというか、私が疲れた。今場所は何かを目指している感じが見えた。

 ▼横綱審議委員会・鶴田卓彦委員長の話 素晴らしい成績だ。これなら問題ない。日馬富士は予想以上に強くなった印象だ。東西に横綱がそろうと番付の形がいいし、面白くなる。白鵬との2強時代が来るかもしれない。

 ◆日馬富士 公平(はるまふじ・こうへい=本名ダワーニャム・ビャンバドルジ)モンゴル・ゴビアルタイ出身、伊勢ケ浜部屋。01年初場所初土俵。04年九州場所新入幕。09年初場所で大関に昇進し、安馬から改名。優勝4回、殊勲賞4回、敢闘賞1回、技能賞5回。得意は突き、押し、右四つ、寄り、投げ。186センチ、133キロ。28歳。

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