田知本は敗者復活で無念 準々決勝悔やむ

[ 2012年8月2日 06:00 ]

女子柔道70キロ級敗者復活戦で敗れた田知本

ロンドン五輪柔道女子70キロ級

 田知本にとって悔やまれる逆転負けだった。準々決勝の陳飛(中国)戦は大外刈りで有効2つを先制。だが、左腕を決められて有効を1つ返されると流れが一変する。「肘を痛めて、やばいと思ってしまった」。さらに有効を奪われ、突入した延長は0―3の判定負け。痛み止めを打ち臨んだ敗者復活戦は北京五輪銅のボスに完敗し、メダル獲得はならなかった。

 「とても楽しい場所だけど、金メダルを獲るんだと言える人しか立ってはいけない場所だと思った」。78キロ超級の姉・愛(23=ALSOK)は出場できず、5月以降は口もきけなかった。ロンドン入り直前、生まれて初めてもらった手紙には「自分のやってきたことを出し切って、頑張れ」と書いてあった。この日はスタンドから姉が声援を送ったが、ほろ苦い結果。園田隆二・女子監督は「(準々決勝で)下がって投げられたのが悔やまれる。技術的なものだけじゃなく、精神的なものも学ばないと。ここからはい上がればリオの金メダルも見えてくると思う」と厳しい口調でエールを送った。

 ◆田知本 遥(たちもと・はるか、東海大=柔道女子70キロ級)今年のグランドスラム・パリ大会と全日本選抜体重別選手権を制した。五輪は初出場。得意は大外刈り。富山・小杉高出。1メートル66。21歳。富山県出身。

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2012年8月2日のニュース