真鍋ジャパン 早朝試合対策で前夜に摂取カロリーノルマ

[ 2012年7月27日 06:00 ]

公開練習で笑顔を見せる女子日本代表の木村

 バレー女子の日本代表が26日、ロンドン郊外の大学施設で練習を公開した。84年ロサンゼルス五輪銅メダル以来、28年ぶりのメダル獲得を目指す真鍋ジャパンは、1次リーグ初戦となる28日のアルジェリア戦が現地時間午前9時30分開始ということもあり、早朝モードに切り替え。午前5時には起床して食事スタイルも変え“9時半の女”になりつつある。ロンドン五輪は27日午後9時(日本時間28日午前5時)から五輪スタジアムで開会式を行い、開幕する。

 メダルを獲るためには体内時計を変えなければならない。スイス合宿中の16日から、真鍋ジャパンは早朝仕様にチェンジ。午前5時起床、同7時45分練習開始を徹底し、この日はアルジェリア戦と同じ9時30分から練習試合を行うなど、慣れない早寝早起きを敢行している。

 日本で行う国際大会は放送権の問題もあり、日本の試合は必ず夜のゴールデンタイムに固定されていたが、五輪は関係ない。そのための荒療治だ。早朝からきちんと食事を取れない選手も多く、その場合は前夜に摂取カロリー(推定900~1100キロカロリー)のノルマを設定。日本バレーボール協会の荒木田裕子女子強化委員長は「食べられるまで寝かさない感じ」と、おにぎり、マフィン、ケーキなどを無理やりにでも頬張らせている。

 夜食効果もあって「早朝の試合はあまり記憶にない」という木村も「問題ない」と話し、竹下も「体が慣れてきて、その時間に動けるようになってきている」と実感している。初戦のアルジェリア戦、8月1日のドミニカ共和国戦が午前9時30分試合開始で、3日のロシア戦も同11時30分開始だけに、早朝に全力が出せるリズムをつかめたのは大きい。

 「8月7日の準々決勝に勝つためには、予選を1位か2位で通過したい」と真鍋監督。それだけに、世界ランク3位の日本に対し、同16位と格下のアルジェリアにきっちり勝つことが、メダル獲得への絶対条件と言える。技術的には、5月の世界最終予選後から敵のブロックがつく前に打つ「世界最速バレー」にモデルチェンジ中だが、攻撃の速さに朝の早さも加わった。火の鳥ニッポンは日の出から躍進していく。

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2012年7月27日のニュース