日本男子バレー 韓国撃破 清水が復活の13得点

[ 2012年6月6日 06:00 ]

<日本・韓国>第1セット、清水(左)は強烈なスパイクを打つ

バレーボール男子ロンドン五輪世界最終予選兼アジア予選第3日 日本3―2韓国

(6月5日 東京体育館)
 2大会連続の五輪出場を狙う世界ランキング15位の日本は同20位の韓国にフルセットの末に3―2で競り勝ち、2連勝とした。2勝1敗の勝ち点5で、順位を1つ上げて4位となった。3月末に右足首を手術した清水邦広(25)が復活を印象づける13得点をマークし、アジア枠を争うアジア勢3連戦の大事な初戦をものにした。6日は同10位の中国と対戦する。

 総力戦で競り勝った。フルセットの末、リベロ永野以外の全11選手が得点を挙げ、昨年のアジア選手権準決勝で負けるなど最近5戦1勝4敗の宿敵から、貴重な勝ち点2を手に入れた。植田監督は「全員で戦うチームになっている。勝ちきったことを評価したい」と終盤で勝負強さを発揮した選手たちを称えた。

 その中で光ったのが途中出場のエースだ。第1セット10―12。3月末に右足首腓骨(ひこつ)筋腱脱臼で手術した清水が山本に代わってコートに入った。初戦は途中出場で無得点、第2戦のベネズエラ戦は出番なしだったサウスポーは「流れを戻すのが自分の役割」と18―17から力強いスパイクを決めて今大会初得点をマーク。24―20のセットポイントでは右後方から豪快な一撃を決めた。「気持ちの勝負だと思った」という最終セットはいきなり豪打を浴びせるとチームは勢いに乗り、15―6で圧倒した。

 清水は21得点の福沢に続くチーム2番手の13得点をマークした。08年北京五輪には福沢とともに大学4年で出場し、09年ワールドグランドチャンピオンズカップでベストスコアラー賞を獲得するなど大黒柱に成長した1メートル92の25歳。手術の際には「間に合わないと思った」と一時は今大会の出場を諦めかけたが、復活をアピールした。

 勝ち点2しか得られなかったため、数字上は自力による五輪切符獲得はいったん消滅した。だが、今後もアジア枠を争うアジア勢との負けられない戦いが続く。6日に対戦する中国は世界ランキングでアジア最上位(10位)の強敵だ。清水は「中国には北京五輪でも負けている。絶対に勝つ気持ちでやる」と必勝を誓った。頼れるエースの復調は何よりの好材料だ。

 ▽バレーボール男子ロンドン五輪への道 8チームの総当たり戦で、(1)1位(2)2位以下のアジア(日本、韓国、中国、オーストラリア、イラン)最上位の計2チームに本大会出場権が与えられる。変則的勝ち点制で3―0、3―1の勝利は勝ち点3。3―2の勝ちは2で、フルセット負けは1となる。1―3、0―3の敗戦は0。勝ち点で並んだ場合は勝利数が多い方が上位。続いてセット率、得点率の順となる。

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2012年6月6日のニュース