伊達、最年長勝利ならず…五輪目指し下部大会参戦へ

[ 2012年5月30日 06:00 ]

女子シングルス1回戦で敗れたクルム伊達公子

全仏オープンテニス第3日

(5月29日 ローランギャロス)
 日本勢が登場し、女子シングルス1回戦で世界ランキング76位のクルム伊達公子(41=エステティックTBC)は第14シードのフランチェスカ・スキアボーネ(31=イタリア)に3―6、1―6で敗れた。同ランク84位の森田あゆみ(22=キヤノン)は同39位のポロナ・ヘルツォグ(21=スロベニア)に逆転勝ちで2年連続初戦を突破した。男子シングルス1回戦で世界ランク58位の添田豪(27=空旅ドットコム)は同88位のドミトリ・トゥルスノフ(29=ロシア)にストレート負けした。

 2年連続センターコートに登場したクルム伊達は10年覇者で2年連続決勝に進出したスキアボーネに完敗した。試合後に「半分の満足感」と振り返った41歳は全仏2週目のツアー下部大会・英国ノッティンガム(6月4日開幕)に出場することを表明。緊急参戦する狙いは96年アトランタ以来16年ぶりとなる五輪出場を目指しているからだ。

 シングルス出場権は全仏後の6月11日付の世界ランクで各国・地域最大4人の上位56人に与えられる。28日付の同ランクでクルム伊達は66番手。「世界ランク65位に入りたい」と昨季終盤に落とした世界ランクを下部大会参戦によりポイントを稼いできた。全仏上位進出でさらなる浮上を狙ったが、1回戦負けでこの時点での出場権獲得は厳しくなった。

 ノッティンガムはコートの表面がクレー(赤土)から芝に変わる。それでもクルム伊達は「(自分が得意の)芝からクレーへ行くよりは順応できる。最後までやってみたい」と前を向いた。08年に12年ぶりに現役復帰してから最後まで諦めずにここまでやってきた。今月上旬に痛めた左内転筋はまだテープを巻いて完璧な状態ではない。アラフォーの星は夢の舞台に立つことを目標に最後まで戦うつもりだ。

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2012年5月30日のニュース