遼、全米OP決め5連戦 シードへ2度トップ10ノルマ

[ 2012年5月22日 06:00 ]

渡米前に全米オープン出場が決まり石川遼は、会見で笑顔を見せる

 石川遼(20=パナソニック)が21日、米ツアー5連戦に向けて渡米した。20日付の最新世界ランクでは前週の58位から1つ順位を下げたが60位以内に与えられる全米オープン(6月14~17日、サンフランシスコ)の出場権は獲得。これで24日開幕のクラウンプラザ招待(テキサス州)から米ツアー5週連続出場が決まり、トップ10入り2回が目安となる来季のシード権獲得にも強い意気込みを示した。

 渡米直前に発表された世界ランクで辛くも60位以内に踏みとどまった。先週のとおとうみ浜松オープンを含めて日本ツアーで結果が出ていない中で、今季メジャー2戦目の出場権を確保。石川は「苦しい流れではあったけどギリギリでも出場権を獲れたのはうれしい」と安心した様子だった。

 これで09年全英オープンからメジャー12大会連続出場。日本人では丸山茂樹の19大会に次ぐ記録となった。だが「全米オープンが全てではない」と気を引き締める。今回の最大のテーマは来季米ツアーのシード権奪取。全米オープン出場も貴重なチャンスが1試合増えたことが最も大きい。

 米ツアーの賞金シードはシーズン終了時の125位以内が条件で、石川の今季賞金額は59万6230ドル。昨年実績ならあと7万ドルほど、一昨年なら約20万ドルが必要だけに、当確ラインは80万ドルと言えそうだ。大会ごとに賞金額は異なるが、10位前後なら10万ドル強(クラウンプラザ招待は単独10位で1万7280ドル)。コンスタントに予選を突破して賞金を積み上げる道もあるが、トップ10に2回入ればシードには楽に届く計算だ。

 パターは現在使用中のピン型、使い慣れたL字型を2本、ストローク矯正用の中尺と4本を持ち込んで準備万端。アイアンも日本プロの途中から切り替えたキャビティーバックのタイプを使い続ける。「日本ツアーの開幕戦から、この5週間のためにやってきたといっても過言ではない」と試行錯誤の期間を終え、米国では結果にこだわる。「こういうチャンスがあるときに死に物狂いでやらなきゃいけない。今しかないんだという気持ちで、ぜひシード権を当確させて帰ってきたい」。強い決意とともに、来季の米ツアーにも続く道を切り開く。

続きを表示

2012年5月22日のニュース