“日本のエース”穴井 オール一本勝ち 初の五輪代表

[ 2012年5月14日 06:00 ]

男子100キロ級決勝で浅沼(右)に内股で一本勝ちした穴井

柔道全日本選抜体重別選手権兼ロンドン五輪代表最終選考会最終日・男子100キロ級決勝 ○穴井 内股1分16秒 浅沼●

(5月13日 福岡国際センター)
 男子100キロ級の穴井は、3試合オール一本勝ちで優勝し、初の五輪出場を決めた。「ロンドンへ、いい弾みをつけられた」と話したが、この1年、苦しみ抜いてつかんだ五輪切符だった。

 08年北京五輪は「桂治先輩という大きな壁」にはね返されたが、09年に全日本選手権で優勝すると、10年は世界選手権も制覇。名実ともに「日本のエース」となった。しかし、ケガや不振で結果が出なくなり、昨年6月のGSリオを最後に優勝から遠ざかった。

 「勝つことを忘れていた」。危機感から、国内最高の権威を持つ全日本選手権の推薦出場を批判覚悟で辞退。「稽古を十分に積んで自分を信じて畳に上がれた」と言う。復活を目指すエースは「ここは通過点。ゴールは五輪の金メダル」と最後まで笑顔はなかった。

 ◆穴井 隆将(あない・たかまさ=男子100キロ級)世界選手権は09年銅、10年金メダル。全日本選手権は09年優勝、昨年準優勝。全日本選抜体重別選手権4連覇。世界ランクは3位。得意は内股、大外刈り。天理大出、天理大職。1メートル87。27歳。大分県出身。

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2012年5月14日のニュース