井上康生　形を披露「帰ってきた　いろんなものがフラッシュバック」

　シドニー五輪男子１００キロ級金メダルで日本男子の井上康生コーチが全日本柔道の開会式直後、兄の智和さんと「投の形」を披露し「帰ってきたという感じ。いろんなものがフラッシュバックした」と感慨深げに話した。

　かつて３連覇を果たした井上コーチは受け身役の兄に対し、内股や払い腰など１５種類の技を実演。館内から大声援を浴び「柔道家の誰もが憧れる全日本という舞台に、また違った形で上がらせてもらった。選んでくださった先生方に感謝です」とさわやかに笑った。

　腰痛をこらえてやり遂げた智和さんは「緊張感で頭の中が真っ白だが、兄弟で一緒にやれて光栄です」と汗をぬぐった。