高橋 SP世界歴代最高得点「まあ、日本ということで」

[ 2012年4月20日 06:00 ]

華麗な演技を見せた高橋はSP世界歴代最高得点をたたき出す

フィギュアスケート 世界国別対抗戦第1日・男子SP

(4月19日 東京・国立代々木競技場)
 男子ショートプログラム(SP)で高橋大輔(26=関大大学院)が、世界歴代最高得点の94・00点をマークして首位に立った。4回転ジャンプを決めるなど完璧な演技で、世界選手権2連覇のパトリック・チャン(21=カナダ)を上回った。女子SPは鈴木明子(27=邦和スポーツランド)が2位、村上佳菜子(17=中京大中京高)が3位。順位をポイント化して争う団体戦で、日本は暫定首位に立った。

 驚異のハイスコアに、誰よりも高橋自身が驚いていた。94・00点は、国際連盟主催大会の世界最高得点。「点数を出してもらいすぎ。自分の中でも出すぎと思ったくらいなので、ビックリしています。まあ、日本ということで」。小塚、鈴木ら日本の仲間が待つキス&クライでは、力強くガッツポーズ。3月の世界選手権で敗れたチャンも上回る男子1位で、主将としての存在感を見せつけた。

 演技冒頭、4回転トーループに成功。予定していた4―3回転の連続ジャンプはできなかったが、単発の3回転ルッツを3―3回転のコンビネーションに冷静に変更した。「ジャンプを成功できたんで良かった」。自慢のステップではバランスを崩すシーンもあったが、表現力でカバー。5項目の演技点では全て8点台後半をマークし、世界新記録につなげた。

 3年前の世界国別対抗戦は、右膝故障で戦線離脱していた。今大会は自身初めての団体戦。14年ソチ五輪でも正式種目に採用されるだけに、重要な予行演習の場だ。銀メダルを獲得した3月の世界選手権後、モチベーションはなかなか上がらなかった。厳しいトレーニングができなかった分、疲労を取りながら軽めの調整でコンディションを整えてきた。

 20日にはフリーが行われる。「フリーが気合の入れどころ。ミスなくパーフェクトを目指してやりたい」。完璧な4分30秒で今季を締めくくって、日本を頂点に導く。

 ▽今大会のルール 参加は6カ国で各国シングルに男女2人ずつ、ペアとアイスダンスに1組ずつが出場。シングルは1位12点から12位1点、ペアとアイスダンスは1位12点から6位7点までのポイントに換算し、各種目のポイントの合計で優勝を争う。

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2012年4月20日のニュース