泥沼化!?猫ライバル、法的措置を示唆「自分より遅い」

[ 2012年4月18日 06:00 ]

2011年6月、プノンペンで行われた国際ハーフマラソン大会で1位のヘム・ブンティン(右)と2位の猫ひろし

 08年北京五輪の男子マラソンでカンボジア代表だったヘム・ブンティン(26)は17日、昨年10月に国籍を取得した猫ひろし(34=本名・滝崎邦明)がロンドン五輪代表に決定した場合、同国オリンピック委員会などを相手に法的措置に訴える可能性を示唆した。

 ブンティンは「(猫は)カンボジア国籍を取得して1年もたっておらず日本に住んでいる。タイムも自分より遅い」と批判した。カンボジア・オリンピック委員会は3月に猫を代表に選んだ。国籍取得から1年が経過しておらず1年以上の居住実績がない猫が出場するには国際陸連の承認が必要だが、国際陸連は参加資格を疑問視している。

 猫は2月の別府大分毎日マラソンで自己ベストの2時間30分26秒をマークしたが、ブンティンは15日のパリ・マラソンで2時間23分29秒のカンボジア新記録を叩き出し、猫の記録を7分近く上回った。五輪の陸上競技では参加標準記録を突破した選手がいない国は、男女1人ずつがいずれかの種目に出場できる特例がある。2人の記録は、ともにB標準記録(2時間18分)に届いていない。

 ブンティンは「カンボジアのオリンピック委員会と陸連にパリでの記録を提出する。カンボジア人として国を代表したい」と語った。五輪代表レースは泥沼化している。

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2012年4月18日のニュース