ウッズ 不倫騒動以来2年半ぶりV!「とにかくうれしい」

[ 2012年3月27日 06:00 ]

優勝トロフィーを手に笑顔のタイガー・ウッズ

USPGAツアー、アーノルド・パーマー招待最終日

(3月25日 米フロリダ州オーランド、ベイヒル・クラブ&ロッジ=7419ヤード、パー72)
 タイガー・ウッズ(36=米国)が09年9月のBMW選手権以来924日ぶりの米ツアー優勝を飾った。首位から出て4バーディー、2ボギーの70で通算13アンダー。2位に5打差をつけて逃げ切った。今大会7度目の優勝。米ツアー通算72勝目で史上2位のジャック・ニクラウス(米国)にあと1勝とし世界ランキングも18位から6位に浮上。次戦マスターズ(4月5日開幕、米ジョージア州オーガスタ)に弾みをつけた。石川遼(20=パナソニック)は通算5オーバーの53位に終わった。

 グリーンを取り囲むスタンド、さらにはフェアウエーまで埋め尽くしたギャラリーから「タイガー!タイガー!」と祝福の声が湧き上がる。50センチのウイニングパットを沈めたウッズはボールを拾い上げると「YEAH!」と吠えた。西日を浴びて輝く笑顔。米ツアーでは2年半、28大会ぶりの優勝。王者はついによみがえった。

 「これまで取り組んできたことがようやく形になった。とにかくうれしい」。昨年12月のシェブロン・ワールド・チャレンジでも優勝しているが、賞金加算対象外の試合で出場選手も18人のみ。今回こそが正真正銘の復活の優勝だ。

 1打差の首位でスタートした最終日。「本当にタフな一日。消耗戦だった」。平均ストロークが74・02になるほど、風もピン位置も厳しかった。しかし、難コンディションでこそ強さを見せるのがウッズだ。1番で同組のマクダウエルがダブルボギーを叩いて3打差がつくと、ティーショットでは3Wやアイアンを積極的に使い、巧みに球を操縦。15番でしぶとく4メートルのパーパットを沈めたように今大会はパッティングもさえていた。

 会場は離婚前に家族と住んでいたオーランドにある。09年には浮気スキャンダルの発端となる交通事故を起こした。因縁の地での復活劇。騒動を経てコーチが代わりスイングを変えキャディーも代わった。ケガで思うように練習できなかったつらい時期も乗り越えた。

 マスターズを来週に控え、最高のタイミングで完成した“新生ウッズ”。「まだ少し調整することはあるけど、とても楽しみにしている。オーガスタの戦い方は分かってるし、あとはそれを実行できるかだ」と話す瞳は、5度目のグリーンジャケットを見据えていた。

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2012年3月27日のニュース