エディー新HC “準国産”日本代表30名選出

[ 2012年3月20日 06:00 ]

記者会見するラグビー日本代表のエディー・ジョーンズ新ヘッドコーチ

 4月からラグビー日本代表ヘッドコーチに就任するエディー・ジョーンズ氏(52)は19日、都内でアジア5カ国対抗に出場する日本代表メンバーを発表し、史上最年少の藤田慶和(18=東福岡高3年)ら30人を選んだ。昨年のW杯メンバーで34人中12人だった外国出身者は、札幌山の手高時代から日本で過ごすマイケル・リーチ(23=東芝)ただ一人。エディー・ジャパンは15年W杯イングランド大会に向けて“準国産”メンバーでスタートする。

 ジョーンズ氏は未来を見据えていた。史上最年少の藤田、筑波大1年の竹中ら大学生3人を含む若い選手を選出した。そして片仮名の名前はリーチ1人だけで、そのリーチも札幌山の手高時代から日本育ちという準国産メンバーだ。「15年のW杯でやれるポテンシャルの高い選手を選びました」。3年後のW杯をにらんでの選考だった。

 ラグビーでは、日本に3年以上継続居住し、他国の代表でプレーしていなければ日本代表になれる。前任のジョン・カーワンHCが指揮した昨年のW杯日本代表は34人中12人が外国出身者。一般の人が感情移入できない理由ともなっていた。

 指揮官は「国立競技場で6万人の観衆の中(6カ国対抗優勝の)ウェールズ代表とプレーしたい」と代表人気復活を強く望んでいる。そのためには日本人中心のチームで強くなることが必要。結果を求めるだけなら外国出身者で固める方が簡単だが、アジア5カ国対抗は格下相手ということもあり将来のため若手を登用したのだ。ジョーンズ氏は長野・菅平での夏合宿プランも明かした。「菅平のサマーキャンプは日本ラグビーの伝統なのでぜひ行いたい」。代表のプレーを見せることで人気獲得につなげる意向だ。

 14日にはサッカー日本代表のアルベルト・ザッケローニ監督(58)とイタリア料理で会食。「代表とクラブの選手選考の違いについて話した。彼が日本代表1年目でやったことを自分も築きたい」。ザッケローニ監督は10年10月の初采配でアルゼンチンから1―0の金星。ジョーンズ氏も準国産の日本代表で周囲を驚かせる。

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2012年3月20日のニュース