走り続けるその先に 「さくらジャパン」ロンドンで大輪を!

[ 2012年3月20日 07:00 ]

アルゼンチンでの国際大会で宿敵・韓国を下した「さくらジャパン」

「夢をあきらめない~女子ホッケー さくらジャパン~」

(NHK BS1 20日午後9時~)
 サッカーW杯で頂点に立った「なでしこジャパン」に続けとばかり、ロンドン五輪で、その花を咲かせようと奮闘している女子の団体競技がある。「さくらジャパン」。ホッケーの女子日本代表だ。

 さくらジャパンが、まず獲らなければならない五輪切符。しかし、昨年11月のアジア大会で韓国に惜敗した時点で出場権獲得はお預けとなり、残り1枠をかけて4月の世界大会にまわることになった。

 足りなかった走量。12月の合宿では徹底的にフィジカルをいじめ抜いた。陸上選手のように走り続け、腕力をつけるために竹の棒を上半身だけでひたすら登る。すべては試合で走り負けないスタミナを作るためだ。

 さらに磨いたのは「つながり」。練習外でも密にコミュニケーションをとるなど、それまで希薄だった連係を意識した。1月にアルゼンチンで行われた国際大会では世界の8強に挑み、宿敵・韓国に競り勝つなど5位を獲得。夢舞台へ。手応えは十分につかんだ。

 大学時代は「超一流」と呼ばれながら、現在はポジション争いの当落線上にいるDF林なぎさ(25)にとって五輪は夢の場所であり、アテネ、北京とこれまで2度の五輪に出場しながら結果を出せなかったFW藤尾香織(30)にとってそこはリベンジの場所だという。

 自らホッケー選手として五輪を目指し、今回番組を担当した井田美由紀ディレクターは、選手の取材を通じ感じることがあった。

 「不安や期待、苦悩。それぞれ抱えているものは違うが、五輪へのけなげな思いは一緒。試合でも何かをやってくれるんじゃないか。そんな不思議な魅力を個々が持っている。なでしこのような、底力みたいなものが感じてもらえるのでは」。

 成長と確かな感触…。NHK BS1では、20日午後9時から「夢をあきらめない~女子ホッケー さくらジャパン~」と題して、期待と苦悩を抱えながらも五輪出場へ一丸となって戦うさくらジャパンの挑戦を放送する。

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